思ってたのと違う!NASAが太陽系の形を最新データから予測 (2/3ページ)
これまで考えられてきた太陽圏の形 image by:NASA Scientific Visualization Studio
ところが、最新データから判明した姿とは、NASA曰く「しぼんだクロワッサン」だ。私から言わせてもらえば人間の臓器、胃に近いと思う。
新たに予測された太陽系の形 Opher, et al
・太陽圏内外で働く冷たい力と熱い力
このように太陽系がいびつに歪んでいるのは、太陽圏内外で複雑な力が働いているためだ。今回の予測モデルでは、太陽から吹き流れる「太陽風粒子」と、宇宙でイオン化してから太陽風によって拾われた「ピックアップイオン」の2つの力が考慮されている。
これらが複雑に作用し合うことで、太陽圏は従来の予想を裏切り、ねじれた三日月のような形になった。
「非常に冷たい成分と、それよりずっと熱い成分、つまりピックアップイオンがあります」と、主執筆者のメラヴ・オフェル教授は声明の中でコメントする。
冷たい液体と熱い液体を宇宙に流しても、それらは混ざり合いません。大部分は別々のまま変化します。私たちは太陽風の2つの成分を分けたうえで、太陽圏の三次元形状をモデル化しました。
ピックアップイオンはこの熱力学系で支配的なので、おおよそ球状になります。ですが、末端衝撃波面を超えるとそれらは速やかに太陽系を離れるので、太陽圏全体が収縮します
太陽圏は地球の生命を宇宙線から守っている。つまりそれについて理解が深まれば、それだけ他の星系の生命についても知ることができるということだ。