雪印メグミルク「ヨーグルト20万個回収」で顧客信頼度を高めた深いワケ

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 大手乳製品メーカーの雪印メグミルクは「恵 megumi ガセリ菌SP株ヨーグルト 100g」20万個を自主回収すると発表したが、素早く誠実な対応にネット上では称賛の声があがっている。

「同社によれば、8月7日に埼玉県川越市の川越工場で製造した一部の商品でふたの接着が不十分で、密封性が保たれていない可能性があるものを出荷作業中に作業員が発見したといいます。自主回収に該当するのは賞味期限が今年8月19〜21日の約20万個で、現時点で健康被害の申し出はないといいます」(社会部記者)

 この発表にネット上では、《密封が保たれて「いないかもしれない」で回収の対応、発表は迅速な対応だと思います。好印象です》《某食品メーカー勤務ですが、早急な対応だと思います。大型連休前に大変ですが、応援しております》《健康被害が出る前に対応したのはベストだと思う》《昔はいろいろあったけど、食中毒の教訓が生かさているね》など好意的なコメントが多く寄せられていた。

「昔あった食中毒というのは、2000年6月に起きた“雪印集団食中毒事件”のことですね。この事件は雪印大阪工場で製造された『雪印低脂肪乳』に汚染された脱脂粉乳が使用され、これを飲んだ子どもたちが下痢や嘔吐などの症状を発症。その後も多くの通報が入ったため大阪保健所が雪印に対して指導をおこなったものの、雪印は自主回収と発表を先延ばしにしたため、1万4000人以上の食中毒患者を出したという戦後最大の集団食中毒事件です。ちなみに、当時の雪印乳業社長である石川哲郎氏が会見で記者から詰め寄られて『そんなこと言ったってねぇ、わたしは寝ていないんだよ!!』と逆ギレしたことでも有名になりました。これが原因で石川氏は引責辞任に追い込まれ、また、社名が雪印メグミルクに変わったのもこの事件が原因とされています」(フリーライター)

 今年は事件から20年という節目の年。事件を風化させることなく、今後も大規模な食中毒が起こることがないよう迅速な対応を徹底していただきたいものだ。

(小林洋三)

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