人間とアリが話す未来は遠くない…!? 「アリ先生」が語るアリ研究の最前線 (3/4ページ)

新刊JP

実は、聴いていただいた「ドルドルドル」「キュッキュッキュッ」、実はどちらも葉っぱを切る時の音なんです。

――同じ葉っぱを切る音でもこれだけ違いがあるんですか!?

村上:そうなんです。「ドルドルドル」は好きな葉っぱを切っているときの音で、好きじゃない葉っぱや無心に切っていないときは「キュッキュッキュッ」です。

――やる気の違いが感じられます。

村上:(笑)同じ行動をしているのに、これだけ全く違う音を発している。つまり、葉っぱのクオリティを査定してコミュニケーションを取っているわけですね。

他にも女王アリが「ガガガガガ」という音を出すのですが、これは働きアリを足止めさせます。外敵に襲われたときに女王アリが逃げるための音ですね。女王アリは重要な産卵個体で、唯一次世代を産める存在なので、生き延びなければいけない。だからこういう音を出しているのだと思います。

このようにいろいろな刺激に対する音を集めていくと、我々の言葉に近いようなコミュニケーションを取っているのかもしれないということが分かってきます。

■アリと「交渉」をする未来がやってくる?

――アリは私たちと同じように日常会話を交わしている可能性はあるんですか?

村上:この本にも書きましたが、3個体を巣に入れたときの鳴き交わしの音を調べました。そこで、15分で7000回もしゃべっているアリがいて、分析に1ヶ月にかかったのですが(笑)、それを聴いていると、内容は全然分からないけれど、おしゃべりをしているようには感じますね。

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