東京藝術大学の学生を中心としたアーティストユニットがWEB企画「MAPプロジェクト」を公開。複雑な社会問題をめぐる状況をありのままに可視化 (3/6ページ)
地域アートでは、実際に作家が現地に赴き作品を公開することが主流です。しかし、コロナ禍の現状では非常に困難で大きな課題となっています。そこで、地域アートの新たな可能性として本企画を提示するものです。
■アーティスト以外にキュレーターやアートマネージャーを含む新しい構成のユニット
“solution of issue”と“寄り添い”の2つの意味が込められた『soiのてはじめ』は、東京藝術大学大学院生を中心に2019年7月に結成。これからのアート界を担うアーティストによる、アートを通して社会について考えるユニットです。その強みは、アーティストだけではなく、キュレーター、アートマネージャーを含めた構成で成り立っていることです。
『soiのてはじめ』のコンセプトは以下のようなものです。
現代は、効率性の名の下に絶えず新しいものが生みだされ続けています。その一方で、長い歴史を通し培われてきた暮らしに根付いた生きる術が失われていることもまた自明です。
このような状況では、周囲に溢れる新しいモノの価値を精査したり、何かが失われていくという事実に気付いたりすることが難しいのではないでしょうか。私たちはさまざまな人々や生物、自然とのコミュニケーションを通して、そうした"新しいもの"により"失われていくもの"に寄り添うことを目指します。そのような実践によって、未来に必要なものについて考えるきっかけを、アートを通して生み出すことを目的としています。
<『soiのてはじめ』メンバー紹介>
・岩崎広大 Iwasaki Hiromasa:アーティスト
1994年 東京生まれ。2020年 東京藝術大学大学院美術研究科油画専攻在籍
地球にあるものはすべて、この星でおきた出来事の記録だといえる。すべて偶然とも必然ともいえるような数々の出来事によって、間違いなくここにある。それらの記録に触れることで、彼らの記憶に触れ、彼らの知り得た情報を追体験していくことが、今をより良く生きるための、なにかヒントになるような気がしてならない。一つずつ世界に溢れている未現像のネガフィルムを発見していき、それらを現像し、どうにかして触れ得るものにしていきたいと考え制作している。