安倍後任は?「カレー石破・お好み焼き岸田・パンケーキ菅」食で見る総理レース
8月28日に、健康問題の理由から突然の辞任表明を行った安倍晋三首相(65)。はやくも後継者レースが本格化し、特に以前から“ポスト安倍”とウワサされていた石破茂元幹事長(63)や岸田文雄政調会長(63)はもとより、29日に総裁選の出馬意向を明らかにした菅義偉官房長官(71)の動向が連日、注目を集めている。ちなみに、ツイッターを中心に人気の高い河野太郎防衛相(57)は31日に不出馬が報じられ、小泉進次郎環境相(39)は30日に立候補しない旨を明かしている。
「SNSでは、菅官房長官について“首相になったら好物のパンケーキ食べに行く時間とれるのかな..”という声がある。これは19年にインスタグラムで話題になった、菅官房長官がパンケーキを美味しそうに食べる写真にちなんだ話ですよね。これに限らず、12年には安倍総理が総裁選に“勝つ”ために3500円のカツカレーを食べたことが話題になったりと、政治家と食に関する話題は尽きないんです」(全国紙政治部記者=以下同)
■作るのも得意! かなりの庶民派石破茂
まずは、石破茂元幹事長。鉄道やプラモデルが好きだったり、映画『シン・ゴジラ』についてコメントを求められたりと、趣味の面では親しみやすさを感じさせるが、実は料理も得意で、カレーにはコダワリがあるという。
「19年11月号の『月刊エンタメ』(徳間書店)の対談で “日本にこれしかないというカレーを作って、人に食べて喜んでもらうのが趣味”としている。サフランライスも作ったり、ルーにはインドから買ってきたスパイスをミックスしたり、かなり本格的です。有事に備えるため防衛庁長官は気軽に外出できないので、“自炊するしかない”といろいろ本を買って和洋中を勉強したそうです(笑)」
カレー以外にも、18年9月17日の『日仏共同テレビ局France10』では、石破佳子夫人が家庭での元幹事長について「ふつうのお父さんの顔」と評価。自炊について、タケノコご飯や鮭のワイン蒸しを作ったことがあると明かしたほか、トンカツやラーメンなど、大衆的な食べ物が好きなことを明かしている。食に関しては、かなり庶民に近い感性を持っていることが分かるだろう。石破氏が総理になったら、一般家庭に寄り添えるかもしれない。
「行きつけの店は、石破さんは慶応義塾大学時代、ほとんど毎週土曜に東京都港区三田の大衆割烹『つるの屋』で終電まで飲んでいた、と石破氏が自身のブログで明かしています。
15年の『みんなのニュース』では“年に数回ほど来る”としていて、人気ランチ定食“ブタの黄金揚げ”を紹介していました。ランチの価格は700円均一。一品モノも350~650円くらいで、まさに学生の味方というお店でした。残念ながら今年20年、新装開店が間近に控えていた矢先にご主人が逝去(享年60歳)。50余年の歴史に幕を閉じました。石破さんも7月3日に自身のブログで“私の来店を楽しみにしておられたとの話を伺って、胸が塞がれる思いが致しました”と、お悔やみの言葉をつづっていました」
■岸田文雄は大阪には嫌われるかも?
つづいては、岸田文雄政調会長。17年の『毎日新聞』によると、好物は納豆。今年6月20日には、茨城6区が選挙区で岸田派の国光文乃議員が、茨城の名産品『やさと納豆』をツイッターで宣伝した際に、岸田氏も参加していたが……。
「むしろ、岸田=お好み焼きのイメージが強いですね。18年5月6日の『日経新聞日曜版』では、コテを片手に微笑む写真が掲載されたこともあります。選挙区が広島なだけに、ソバとキャベツがたっぷりの“広島風お好み焼き”を推していて、東京では浅草の広島お好み焼き屋『凡』という店が行きつけでした。16年11月にはキャロライン・ケネディ駐日米大使の誕生日祝いにも招待したほどですが、残念ながら19年4月15日に閉店しています。
値段は、ランチの広島お好み焼きは950円、ディナーは3000円もあれば楽しめる、やはり庶民的な店ですね」
先述の日経新聞のインタビューでは〈広島のお好み焼きは、大阪のお好み焼きとは別の食べ物〉と食通なコメントをしているが、「大阪と広島のどっちが本家“お好み焼き”なのか?」はいまだに議論が続くデリケートな話題。意外と、お好み焼きをめぐって関西圏からは反感を買う可能性があるかもしれない。
「ちなみに、19年1月7日の『NHK政治マガジン』では、広島市のあいさつ回りの際に、合計950円の新年限定の“新春うどん”とおむすび2つを、“地元に帰ると決まって食べる”とています。絶妙な塩加減と手軽さが気に入っていて、若手時代から愛用している店だと明かしています。ちなみに、年末年始はお酒や雑煮、おせちなどを食べ過ぎたため、19年の抱負にダイエットを挙げていました(笑)」
■プチ贅沢に賛否が割れるもストイックな菅官房長官
ちょっとだけ贅沢な嗜好では、やはり菅官房長官の「パンケーキ」が挙げられる。19年10月19日の『出没!アド街ック天国』「(テレビ東京系)で赤坂見附のホテルニューオータニのレストラン『SATSUKI』が紹介された際に、常連客の1人として菅官房長官が紹介されたのがきっかけで、大いに話題となった。
「パンケーキは3000円。“おやつに3000円は、庶民感覚がない!”と苦言を呈する声もありましたが、官房長官は激務であることや、もとは苦学生だったことから、“たまの贅沢くらいいいだろ!”というフォローの声も多かった。何より、食べているときのにこやかな顔が好評で、“孤独のグルメみたい”とする声もありました。頻度が“月1、2か月に1回”というのも、何だか親しみやすいですね。
また、『週刊文春WOMAN2019夏号』では自宅近くの横浜のパンケーキ人気店『bills』に“妻と行列に並んだこともあります”としています。一番人気の『リコッタパンケーキ』は1650円で、やはりちょっと高め。“たまの贅沢”が好きなのかもしれません」
この投稿をInstagramで見る#参議院議員選挙 #広島県 #自民党 #河井あんり #ちょっと一息 #パンケーキ #菅官房長官
菅 義偉(@suga.yoshihide)がシェアした投稿 - 2019年 7月月16日午後5時39分PDT
そのほか、食関係で有名な話では、10数年前に行った『朝スープカレーダイエット』の逸話があるだろう。19年4月12日の『女性自身』(Web版)によると、1か月で14キロのダイエットに成功し、久しぶりに横浜の自宅に帰ったらインターホンで奥さんに「見たことない人がいる」と間違われるほどだったという。贅沢だけでなく、大事な時はストイックな食事管理もできる。公務でも、役に立つ要素と言えるだろう。
■河野太郎の好物は国会を混乱させるかもしれない
最後に、今回は出馬を見送ったが、河野太郎防衛大臣。ポーランド中央計画統計大学在学中は「大学の寮の食事は、ほとんど毎食、ジャガイモと酢漬けキャベツだけだった」と公式サイト『ごまめの歯ぎしり』で明かしたこともあるが、彼の大好物はかなり意外な食べ物だ。
「18年4月11日の『NHK政治マガジン』で国会内の喫茶店『あかね』のマトンカレー(760円)が好きと話しつつもわずか5分で完食して“カレーは飲み物だよ”と金言を放ったり、食に関するおもしろ話は多いですが、大好物はドリアンです。
10年のツイッターでは、“シンガポール駐在の二年間、毎日のように食べてました”としていて、最近も20年6月1日に写真付きで“今日のお昼はドリアン。上品だな。”と投稿しています。値段はピンキリですが、AmazonではMサイズのタイ産の果実が5880円、400グラムの冷凍ドリアンが3400円と、そこそこの価格でした。ドリアンはビタミンンEとCが豊富で、老化やがんの予防にも役立つ健康的な食品ですね。ただ、致命的な欠点は匂いですが……」
今日のお昼はドリアン。上品だな。 pic.twitter.com/yRzNfrxa5t
— 河野太郎 (@konotarogomame) June 1, 2020
先述の『NHK政治マガジン』では食事面で気を付けていることについて「特にない」としていたが、ドリアンとなるとそうはいかない。外務省時代には、18年にある国の大使館からドリアンをプレゼントされた際に大臣室から匂いが漏れ出し、「ガス漏れ」と勘違いされたこともあった。なかなか気軽には食べられないのだ。
「ちなみに、安倍総理が好きな食べ物はハンバーガーやブラックサンダーだと、18年に自民党のネット番組『カフェスタ』で明かしています。ブラックサンダーは1本30円の格安駄菓子で“国会の予算委員会が)いかにストレスがたまるか。この甘さをとりながら、ストレスを解消する”としていました。
麻生太郎副総理は、12年の『モーニングバード』でカステラ、冷たい牛乳、ミートスパゲティが好物と明かしているほか、13年にローソンの駐車場でSPに囲まれながら棒アイスを齧る姿が、“ちょっと行儀悪いけどマフィアのボスみたいでカッコいい”と話題になりましたね」
『食』を通じて、有力候補たちの意外な素顔が見えただろうか? ストイックさと庶民的な「プチ贅沢」を両立している菅官房長官にバランス感のある政治を望む声や、庶民の感性を持っていそうな石破元幹事長など、そうした側面から政治を見みるのも楽しいかも!?