プロ野球ペナント前半戦から査定する!「巨人“一強”の理由」
すでに後半戦に突入した今季のプロ野球。両リーグで“本命”が抜け出しつつある。セ・リーグでは貯金2ケタの“巨人一強”状態だ。
「原辰徳監督の采配力が一番大きい。他の監督より図抜けていますね」こう分析するのが、野球評論家の江本孟紀氏だ。
「チーム防御率はリーグ1位(3.23)ですが、打率上位30人に入るのは3人だけ。原監督が駒をうまくやりくりしている」
その言葉通り、投手陣ではエースの菅野智之は無傷の9連勝で防御率1.57と、沢村賞級の活躍。高卒2年目の戸郷翔征も防御率1.90で、すでに7勝を挙げている。一方の打線は4番の岡本和真が本塁打19本を放ち、リーグトップをひた走る。ただ、巨人の戦力はけっして盤石ではない。
「坂本勇人が2割台半ばと低迷し、正二塁手として期待された吉川尚輝が定着できず、セカンドは日替わりです。先発も二本柱以外は不安定で桜井俊貴は中継ぎに回り、抑えの澤村拓一に至ってはノーコン病が治らず3軍に落とされました」(スポーツ紙巨人担当記者)
それでもトレードで楽天から来た高梨雄平、抑えのデラロサが勝利の方程式に入り、打線も松原聖弥、北村拓己らの若手や、ベテランの亀井義行が先発に代打に躍動。チーム全体を活性化させる“原全権監督”の手腕が随所で光る。
連覇への死角なしと、前出の江本氏は断言しながらも、こう嘆息する。「巨人がけっして好調だとは思えないけど、他があまりにふがいない……」
“巨人一強”の責任が大きいのは阪神だ。
「矢野燿大監督の手腕? 率直に言って微妙です」阪神OBで解説者の藪恵壹氏は、こう一刀両断する。
「今季は大山悠輔と髙山俊を一本立ちさせないといけない年。年齢的に糸井嘉男と福留孝介は併用が理想的ですが、開幕から2人や外国人に頼った結果、大山、髙山が弾き出されました」
野手の近本光司や梅野隆太郎、投手の髙橋遥人や青柳晃洋など、力を発揮している選手も少なくない。だが、チーム編成に問題点あり、という指摘も聞こえる。
「フロントが生え抜きを信じていない。将来を考えれば、シーズンを通して大山を4番に据えるべきです。それが開幕はボーア、すぐにマルテになり、7月5日から大山が座ったものの、8月20日からはサンズに。大山本人もプライドが傷つけられているでしょう」(スポーツ紙阪神担当記者)
■DeNAは打高投低が目立つ
DeNAは打高投低が目立つ。その象徴の山﨑康晃は、たび重なる救援失敗で、守護神の座をはく奪された。
「新守護神を務める三嶋一輝が結果を残しているんですが、左腕の濵口遥大、期待されていた上茶谷大河ら先発陣も突然、崩れて打たれることが多い。安定しているのは井納翔一くらいです」(スポーツ紙デスク)
打線はクリーンナップの佐野恵太、宮﨑敏郎が好調を維持。チーム打率はリーグ1位で、“打ち勝つ野球”がトレンドの今季、もっと勝ってもよいのだが……。
「ゲーム展開よりデータ過信のラミレスの采配に内部から批判が強まっている。球団首脳も限界を感じているようです」(球界関係者)
就任5年目のラミレス監督だが、「優勝できないと今季限り」との噂も出ている。
7年連続Bクラスの中日は今年も苦しい戦いだ。江本氏は「与田剛監督の采配面も含め、しんどいチーム」と指摘するように、戦力面での悪循環が続く。
投手陣ではエースの大野雄大が5連続完投勝利、キューバ出身のロドリゲスがブレイクし、打線も大島洋平、高橋周平が、ともに打率3割を維持している。一方、強打者の平田良介は打率1割台に低迷し、ベテラン右腕の吉見一起も7月に2軍落ちするなど、戦力が整わない。また、18年ドラフト1位の根尾昂も8月前半に1軍昇格を果たしたが、15打数1安打で2週間もたたずに2軍へ戻った。
「力不足です。潜在能力を評価されていると言っても、プロは全選手に力がありますからね」(江本氏)
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