新型コロナも撃退できる!?「健康カレー」で元気になる!

日刊大衆

写真はイメージです
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 老若男女問わず愛される国民食には、素晴らしいパワーが秘められていた! 活気のある人生に必須の隠し味とは!?

 今や日本の国民食とも言えるカレーだが、ルーを構成するスパイスは60種類に及ぶという。『くにやクリニック』院長で漢方専門医の小泉久仁弥氏によると、「カレーのスパイスには漢方薬になっているものが、たくさんある」らしい。「たとえば、カレーの黄色の元になるターメリックは、漢方ではウコンと呼ばれ、皮膚病や肝臓病の生薬として調合されます。また、メインスパイスであるコリアンダーシード(パクチーの種)や、クミンも薬用植物として利用されています。カレーは、いわば“食べる漢方薬”なんですよ」

 おいしいうえに、体を元気にするさまざまなスパイスが入ったカレー。ちなみに生活習慣病関連の数値を改善したい人にもオススメだという。「実は私自身、カレーを食べて、生活習慣病の数値が改善したんです。多忙からのストレスで食欲がなくなり、飲み過ぎた時期があって、中性脂肪値が大きく上がり、肝機能の値も悪化。どうにか好物のカレーで改善できないかと、週に2〜3回、意識的にスパイスを使ったカレーを食べるようにしたんです」(前同)

 カレーによる食事療法の効果はテキメン。次第に体調がよくなり、体も軽くなっていったという。「自身で調合した漢方薬も併用したんですが、カレーの力は大きかったと思います。現在も中性脂肪や肝機能の数値は、正常に保っています」(同)

■本場のインドでも“食べるアーユルベーダ”

 本場のインドでも、カレーは“食べるアーユルベーダ(インドの伝承医学)”の考え方を継承している。『東京最強カレー』(昭文社ムック)など、カレーやインド関係の著書も多い『インドアメリカン貿易商会』社長のシャンカール・ノグチ氏が、こう説明する。「インドの夏は50度まで上がる地域もある。よって気候的にも非常に厳しいんですね。その中で健康を守るために生まれたのが、身近にあったスパイスを使う伝統です」

 日本人はスパイスたっぷりのインド料理をカレーだと思いがちだが、カレーの主要スパイスはターメリック、コリアンダー、クミン、クローブ、コショウや、レッドペッパーだ。市販されているカレールーにも、こうしたスパイスが配合されているが、日本人に合う比率があるという。「クミンが大さじ1杯、コリアンダーが大さじ1杯、ターメリック小さじ1杯、レッドペッパーが小さじ半分。この割合で調合すれば、日本人もカレーペーストが作れます」(ノグチ氏)

 北インドではさらに、いい香りのスパイスをミックスさせたガラムマサラを入れる家庭が多いのだが、そのスパイスの種類や配合は各家庭で違うという。「たとえば、お腹が弱いお父さんがいる家庭は、奥さんが、お腹の調子を整えるスパイスを多く配合したりしていますね」(前同)

 また、インドではカレーの具材は肉だけでなく、魚なども入れる。「海岸に近い南インドは、魚を具材にするところも多いですね。カレーはスパイスの配合で香りや味も変えられ、具材も入手しやすいものを選べる。非常に便利な料理なんですよ」(同)

 日本でいえば、みそ汁に近い。旬の野菜や肉、魚介類と、具材を自由に選べる一方、赤みそや白みそなど、使う種類によって味を変えられる。みそが、健康にいい点も似ている。前出の小泉氏によると、使うスパイスや食材を変えることで、その“食効”も変わるという。「たとえば、コロナや風邪を予防したい場合はシソの葉、レッドペッパー、シナモンなどを入れるといいでしょうね。シソに含まれるβ-カロテンは、体内でビタミンAとして、皮膚や粘膜を丈夫にする働きがあり、赤唐辛子は体の代謝を高め、ウイルスに強い体を作ります。また、シナモンには発汗、解熱といった風邪の予防や、改善に効果がある成分が含まれています」

■ヤマイモや野菜をたっぷり入れて

 では、カレーで精力アップしたいとしたら、どんな食材を入れるべきか。「たとえば、漢方で山薬と呼ばれるヤマイモには精力増強の効果があります。カレーの具材にヤマイモなどの食材を入れて食べると、下半身の力がみなぎります」(小泉氏)

 料理研究家の小河知惠子氏が考案した『ミルク入りチキンカレー』は食べておいしく、元気になる逸品。小河氏に、ちょっとしたコツを伝授してもらった。「カレー味のベースは、ルーよりも粉のほうがオススメです。ルーには塩分や甘みが入っているので、アレンジが難しいんです」

 カレー粉は、少しフライパンで焼いてレトルトカレーなどにかけても、味に深みが出るという。ちなみに、小河氏考案のミルク入りチキンカレーはシナモンやクローブといったスパイスを使うが、最近は、こうしたスパイスがそろうスーパーも増えている。「近くのスーパーに売っていなければ、ネットでも買えます。シナモンなどは紅茶に入れてもおいしいので、そろえてほしいスパイスですね」(前同)

 カレーに野菜をたっぷり入れれば、食べて大満足のダイエット食にもなる。「コロナ自粛でメタボが気になる人にも、うってつけです」(小泉氏)

 自身の健康状態に合わせたスパイスを加えて調理する。手軽なのに、奥の深いカレーの世界を訪れてみては?

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