間違ってない? 「やぶさかではない」の本当の意味 (2/4ページ)
例えば「その仕事はやぶさかではない」という書き方は間違いです。正しい使い方は、「私は、その仕事をすることにやぶさかではない 」です。
日常会話で使う機会は少なくなりましたが、政治家の答弁や記者会見など、報道で聞くことがありますね。
「やぶさかでない」「やぶさかではない」は、以下のような使い方ができます。例文を通じて把握しましょう。
◇「努力を惜しまない」の意味で使う場合
「努力を惜しまない」という意味では、次のような例文が挙げられます。
☆例文
・私としては、今回のコンペ参加を承諾するに、やぶさかでない。
・チーフに任命していただいたからには、本プロジェクトの遂行にやぶさかではございません。
◇「喜んでする」の意味で使う場合
「喜んでする」という意味では、次のような例文が挙げられます。
☆例文
・弊社としては、F社と協業することにやぶさかではない。
・田中様のお声掛けであれば、やぶさかではありません。
◇「喜んで引き受ける」意味で使う場合
(依頼に対して)快諾する意思を示す時にも使えます。
☆例文
・もちろんです。やぶさかではございません。
・はい、ぜひとも! お受けするにやぶさかではありませんよ。
「やぶさかではない」は誤用の多い言葉
以上のように、何かをする際に「喜んでする」のが「やぶさかではない」の本来の意味です。
ところが、平成25年度(2013年度)の文化庁「国語に関する世論調査」によると、「仕方なくする」という意味で捉えている人の割合が、「喜んでする」という意味で捉えている人の割合を上回っているのです。
日常であまり使われなくなったために、本来の意味が分かりにくくなってきているのでしょう。