日々習慣的に行っている一連の行動。結構複雑なのもあるけど、どうして習慣化できてるの?(米研究) (3/4ページ)
赤色で示す領域が線条体 image by:LSDB / WIKI commons
・脳をハッキングすれば習慣をコントロールできる
こうして習慣的パターンが形成されてしまうと、それを変えることはなかなか厄介な作業になる。
だが『Journal of Neuroscience』(2020年3月4日付)に掲載されたアメリカ・ダートマス大学の研究によれば、「背側線条体」という領域をハッキングすることで、習慣をコントロールすることもできるのだそうだ。
こちらの研究でも、決まった順序で迷路を走るようにラットを習慣づけさせた。そうすることでラットは甘いエサを食べることができる。
そのうえで「光遺伝学」という方法で背側線条体のスイッチを切り替えて、そのときのラットの行動を観察した。脳内に挿入した光ファイバーで青い光を照射すると脳細胞を活性化、反対に黄色い光を照射すると機能を停止させることができるのだ。
これによって背側線条体の細胞を活性化させると、ラットはそれまで以上に熱心に、エサを手に入れることができなくても習慣的に迷路の中を走るようになったという。
反対にこの領域を停止させると、そうした習慣は消えてしまった。迷路に入ってもエサが手に入らないと分かると、そこを走ることを拒むようになったのだ。
なお、この研究では、新しい習慣が身についた瞬間、背側線条体で0.5秒だけ神経細胞活動のバーストが生じることも観察されている。このバーストは習慣が強化されるほどに増加するという。