コロナ禍でも行ける「海外」とは? 自粛生活にうんざりした筋金入りのバックパッカーが、家を飛び出して出かけた先は意外な場所だった! (3/4ページ)
「海外」のバス停。京急バスが走っている。乗降客はわずかばかり
「海外」も三崎漁港の一部のようだ。観光客の多い三崎の中心部から徒歩15分程度
「海外」は静かで小さな漁港だった。歩いている人をまったく見かけなかった
地域の集会所「海外会館」
どうしてこの地名がつけられたのか
なぜまた「海外」なんて地名になったのか。それには諸説あり、よくわかっていない。「海の外に広がっているから」なんてざっくりした話もあるようだ。
ただ古代から、近畿を中心とした日本各地に「かいと」地名はある。「区分けされた場所」を意味する言葉らしい。垣根に囲まれた屋敷とか農地、堀をめぐらせた村などを指した。そこから派生して、たんに小さな集落や、特定の領地を表すこともあったという。
5~6世紀になって漢字が入ってくると、「かいと」は「垣内」「垣戸」「海渡」さらには「街道」「海戸」など、さまざまな表記をされるようになっていった。「海外」もそのひとつだと考えられているのだが、由来がよくわかっていないというのも遠い古代を想像させてくれてなかなかに楽しい。