「返品したい」「施設を紹介して」ペットブームに潜む「飼育放棄」の酷い現実 (1/2ページ)

Asagei Biz

写真はイメージです
写真はイメージです

 またもや、人間の無責任な行動により、罪のない多くの動物たちの命が危険にさらされようとしている。

 新型コロナの感染拡大により、自宅にいる時間が増えたことで「癒し」を求め、ペットを購入する人が急増。巷では空前のペットブームが到来しているという。

 都内で数店のペットショップを経営するオーナーによれば、「通常、夏場はペットの需要が下がるものですが、今年は6月、7月だけで半年分の売り上げがあった。多い日には1日で犬が100匹売れた日もあり、まさにペットバブルの再来を実感している」という。

 同氏のチェーンでは現在、「犬が1匹40万円、猫の場合は20万〜30万円」、というのが価格帯のメインとなっているそうだが、

「ここ数年、ペットショップで売れ残ってしまったり、飼い主が飼育できなくなって捨てたりなど、行き場を失ったペットの殺処分が動物愛護団体により、幾度となく問題視されてきた。で、そんな実態に食い止めるために今年の6月には改正動物愛護法が施行され、虐待や遺棄を厳罰化、さらに不適切な飼育を行った場合には、行政による指導や立入検査なども行えるようになったんです。結果、悪質な繁殖業者は鳴りを潜め、同時に犬猫の値段が徐々に上がり始めた。そんな中で新型コロナの感染が拡大し、癒しを求めて需要が急増。値段が急騰しはじめたというわけなんです」(前出・オーナー)

 さらに、そんな状況に拍車をかけ、バブルを後押ししたのが10万円の給付金だったという。

「1人につき支給される給付金は10万円。ですから、4人家族なら40万円というまとまったお金が手に入るわけです。しかも、ステイホームで外出もできない。じゃあ、ここはひとつ、そのカネで犬や猫を、と考える人が多かったようです」(前出・オーナー)

 ところが、なかには生き物を飼った経験もなく、後先のことも深く考えずに、ただただ「癒し」だけを求め、犬や猫を購入してしまったため、当然ながらトラブルが頻発。

「夏前からでしょうね、『猫のウンチってこんなに臭いと思わなかった……もう飼えないから、引き取ってもらないだろうか?』『犬が吠えて眠れないし、近所迷惑。

「「返品したい」「施設を紹介して」ペットブームに潜む「飼育放棄」の酷い現実」のページです。デイリーニュースオンラインは、飼育放棄給付金ペット社会などの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る