琴剣淳弥「戦国時代は実戦でも相撲は重要だった」麻美ゆまのあなたに会いたい!

日刊大衆

麻美ゆまと琴剣淳弥(右)
麻美ゆまと琴剣淳弥(右)

 さて、今回の“あなたに会いたい”は元大相撲力士で、今は人気漫画家である琴剣淳弥さんです! ご自身の経験を生かし、お相撲に関する漫画をたくさん描かれているんですが、なんと今回、映画の“コーディネートプロデュース”も務められたんです。その映画のタイトルは『相撲道 サムライを継ぐ者たち』。上映は10月30日からですが、私は一足先に試写会で拝見させていただきました。これがまったく知らなかった“力士の世界”に密着したドキュメンタリー映画で、衝撃の連続。聞きたいことも山ほどあるんです。

ゆま「初めまして! 今日はお忙しいところ、わざわざお時間を取っていただいて、ありがとうございます」

琴剣「いやいやいや、とんでもない。実は僕、ずっと昔から麻美ゆまさんの大ファンなんですよ」

ゆま「本当ですか!?」

琴剣「はい。今回も漫画の締め切りが迫っていた時期だったので、取材やインタビューはお断りしようと思っていたんです。でも、対談相手が麻美ゆまさんと聞いたとたん、“本当に? あの麻美ゆまさんと会えるの? 絶対に受けます!”と返事していました(笑)」

ゆま「アハハ。いやあ、まさか、そんなふうに言ってもらえるなんて光栄です。映画も拝見しました」

琴剣「え? 見たんですか?」

ゆま「はい。試写会で」

琴剣「ええっ!? 試写に来てくれていたんですか? いやあ、ありがたい。あのぉ……どうでしたか?」

ゆま「今まで見たことのない光景ばかりで衝撃でした。朝稽古のシーンなんか、迫力がありすぎて。見ていて、ちょっと怖かったです」

琴剣「そうでしょう。稽古といっても、体重200キロの力士が全力でぶつかり合っていますから。特に今回、稽古場を密着させてもらった境川部屋と髙田川部屋は、朝稽古が厳しいことで有名。だからこそ、稽古の様子を映像に収めたいと思ったんです」

ゆま「稽古場にカメラが入ること自体、珍しいんですよね?」

琴剣「そうですね。やはり神聖な場所ですから」

ゆま「今回、琴剣さんは“コーディネートプロデューサー”として、相撲部屋の親方や力士さんに撮影をお願いされたんですね」

琴剣「はい。自分は仲介役みたいなものです」

ゆま「とはいえ、琴剣さんも結構、出ていましたね」

琴剣「アハハ。自分も試写を見てから知りましたよ。このシーンも使っているのかぁって(笑)」

ゆま「格好良かったです」

琴剣「いやいや。話は戻りますが、自分が仲介したからといって、簡単に撮影できるわけでもないんです。当然、邪魔になってはいけませんし、力士も稽古場にカメラがあるとふだんと違うので、気にするんですね」

ゆま「確かに。つい、意識しちゃいますよね」

琴剣「はい。だから、監督の坂田栄治さんは毎日、朝の6時から稽古場に通っていたんです。そうやってカメラが回っていることが日常の景色になるまで、撮影し続けていたんです」

ゆま「すごい。だから、あんなに迫力のあるシーンが撮れるんですね。ちゃんこを作っているシーンや、稽古が終わった後の力士の皆さんの暮らしぶりなんかも、自然とカメラが溶け込んでいて、一緒に生活しているような気分になりました」

琴剣「いやあ、そういってもらえるとありがたいです。まあ、実際に麻美さんが、あの場所にいたら、みんな、カメラが回っている以上に意識して、張り切っちゃうと思いますけどね(笑)」

■土俵は“女人禁制”で

ゆま「アハハ。でも、土俵は“女人禁制”なんですよね」

琴剣「ええ。女性は土俵に上がれないんです。女性差別、という意見もありますが、これも一つの文化だと自分は思っています」

ゆま「分かります。私も、この『相撲道』を見て、改めて相撲は他のスポーツと違って、歴史があり、伝統を重んじているんだ、と感じました。力士の方たちを“サムライ”と表現するあたりも、ピッタリだと思いました」

琴剣「そこも重要で、力士は、まさにサムライなんです。戦国時代は実戦でも相撲は重要だったそうです。よく時代劇では剣で斬り合っていますが、実際は違って、まず相手に突進。掴みかかって押し倒してから、短刀で首を刈る。これが本当の戦だったと聞いています」

ゆま「ふへえ~。相撲が強くないと、殺されるんですね」

琴剣「はい。生きるか死ぬかの真剣勝負です。その一方で、相撲は神事でもあり、宮廷の行事でもありました。また、江戸時代になると、相撲は庶民の娯楽として、今のような“土俵入り”や“化粧まわし”といった独特の文化も生まれました。本当に奥深い要素を持った競技なんですよね」

ゆま「今もテレビで大相撲中継があると、つい見ちゃいますもん。なんかね、相撲をやっているというだけで、安心するんですよね」

琴剣「まさに、日本人の心ですね」

ゆま「はい。この映画はそんな相撲のすごさを“演出なし”に描いた作品だと思うんです。ただ、いくつか素朴な疑問を持つ場面があって……聞いていいですか?」

琴剣「どうぞ、どうぞ」

ゆま「まだ新人の力士さんは、相部屋みたいに一緒の部屋で寝泊まりしているじゃないですか」

琴剣「ええ。個室がもらえるのは十両以上です」

ゆま「そうなるとアッチの処理は、どうしているのかなぁって。素朴な疑問です」

琴剣「ガハハ!」(次号につづく)

ことつるぎ・じゅんや 1960年7月6日、福岡県出身。中学卒業後の1976年春場所に佐渡ヶ嶽部屋から初土俵を踏んだ元力士。86年秋場所で引退。現役時代からスポーツ紙にイラストを掲載しており、引退後は漫画家の道へ。10月30日には自身がコーディネートプロデュースを務める映画『相撲道 サムライを継ぐ者たち』が公開予定。

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