氷河の融解によってアラスカ沿岸部が直面している巨大津波のリスク(アメリカ) (2/3ページ)
image by:Lauren Dauphin/NASA Earth Observatory/USGS
・アラスカ過去最大の津波の11倍以上のエネルギー
「最初は数値を信じられませんでした」と、書簡作成グループの1人である米オハイオ州立大学の地質学者ダイ・チュンリ博士はコメントする。
水面の堆積物の高さ、滑っている土砂の体積、傾斜の角度に基づく試算によれば、崩壊すれば1958年に起きたリツヤ湾大津波の16倍のガレキが生じ、それによるエネルギーは11倍以上に達します
目撃者によって原爆のようだったと伝えられる1958年のリツヤ湾地震で発生した「リツヤ湾大津波」では、周辺の斜面が地滑りを起こし、海に崩落した土砂や氷塊によって最大524メートルという観測史上最大の津波が発生した。その11倍以上のエネルギーを持つというのだから恐ろしい。
また最近でも、2015年にターン峡江の地滑りで、193メートルの津波が観測されている。