戦国時代、謀殺されて怨霊となったアイヌの首領・ショヤコウジ兄弟のエピソード (3/4ページ)
「そうまで言うなら、もてなされてやらんでもないぞ!」
「しかし兄者、これは油断させるための罠かも知れん。いくら和睦とは言え、敵の本拠地に乗り込むのは……」
「なぁに、心配要らん。我らが武勇をもってすれば、万に一つ敵の謀計があろうと、罠もろとも蹴散らしてくれるわい!」
「そうだな……よし、行こう!」
果たして酒宴に招かれたショヤコウジ兄弟と仲間たちは、光広たちのおべんちゃらに気をよくして痛飲し、すっかり酔いつぶれたところを一網打尽に殺されてしまったのでした。
これを「騙し討ち」とするか「謀計の一つ」とするかは判断に迷うところですが、それだけ光広たちが追い詰められていたことは間違いないようです。
怨霊となったショヤコウジ兄弟かくして指導者を失ったアイヌたちは潮が退くように本拠地へと逃げ帰り、ショヤコウジ兄弟らの遺骸は館近くに埋葬され、「夷塚(ゑびすづかorゑみしづか)」と呼ばれるようになりました。