店内がダサくても、もっと大事なことがある。繁盛する飲食店の法則とは? (3/4ページ)
まさにレンガの例で言えば、本物にこだわらずに、レンガ風クロスでいいと。確かに、ちょっと店内がダサくなるかもしれないですが、レンガ風クロスだからクレームを入れるという人はいません。
――本書の「トイレのデザインにも手を抜かない」という部分がありましたが、確かに今、トイレのきれいさでお店を決める客がいます。飲食店におけるトイレの重要さについて、大西さんはどのくらい意識されていますか?
大西:トイレは一人の空間ですから、落ち着く場所にしないといけないと思っています。また、ほとんどの人はトイレに入ったらスマホを触っているんですよ。だから充電ができる環境を作っておくとか、そういう工夫は必要でしょうし、同じ3分のトイレ時間にもリラックスできる環境のあるトイレの方が価値はあるでしょうね。
――そのリラックス時間がリピートに繋がるということもあるわけですね。
大西:そうですね。例えば、居酒屋に会社の人間4人で飲みに来て、上司が愚痴を言い出したりしたら逃げ込む場がほしくなりませんか?
――ほしいですね。ちょっと場を外したいときはトイレに行きます。
大西:そうでしょう。トイレで一度リラックスして、さて戻るか、と。だから単純にトイレも用を足すためだけの場所ではなくなってきているんです。
そういうリラックスできる場所は他にも必要とされていて、例えばアルバイトさんの休憩室。1時間に5分でも休憩できれば作業効率は上がりますよね。アルバイトさんの休憩室ってお客さんから見えないところにあるけれど、そういう場所も重要です。
――本書ではチェーン店の事例が並んでいますが、個人店にもメソッドは使えるのでしょうか?
大西:正直なところを言うと、コロナ禍でしんどい個人店の経営者にこの本を読んでほしいんです。そういう人たちが元気にお店をやってくれないと、自分たちが行く店がなくなってしまうし、そこに食材を降ろしている業者も業績が落ちてしまって、業界全体が暗くなってしまう。