伝説的コンサルタント・一倉定が明かす 成功する社長の役割 (1/2ページ)

新刊JP

《新装版》第7巻 社長の条件 (一倉定の社長学) (日本経営合理化協会出版局刊)
《新装版》第7巻 社長の条件 (一倉定の社長学) (日本経営合理化協会出版局刊)

新型コロナウイルスが招いた危機的・災厄的状況のなかで、厳しい現実が多くの社長たちに突きつけられた。

そうでなくても、ビジネスのサイクルが速い時代である。社長は、主力商品を時代に合わせてシフトしたり、新たなビジネスモデルを模索する革新の繰り返しを求められていると言っていいだろう。
そのとき、自社の方向性を大きく変える革新的な意思決定が必要となる。しかしそれは、「民主主義」からは生まれない。

伝説的な経営コンサルタント・一倉定(いちくら さだむ)氏が社長に向けて実務遂行の秘訣を説いた、全10巻からなる「〈新装版〉一倉定の社長学シリーズ」がある。その第7巻、『社長の条件』日本経営合理化協会出版局刊)に、このような一節があるのでご紹介しよう。

■「民主主義の経営」は失敗する

意思決定は次元が高くなるほど、下部のものの意見を取り入れることは避けなければならない。経営は民主主義ではない。民主主義をとったら、その会社は十中八九はつぶれる。多数決は衆愚につながるからだ。すぐれた決定は、多数の人々の意見から出るのではなくて、すぐれた経営者の頭から生まれるのだ。(P 228)

一倉氏はこう述べて、重大な決定ほど社長一人で決断することの大切さを強調している。
社長の役割とは、ひとことで言えば「決定を下す人」である。特に、「勝ちパターン」が陳腐化しやすい現代では、その重要性が増している。革新的な決定は、危険であるだけでなく社内の抵抗や批判も多い。だから、社長は勇敢に、潜在する可能性に取り組んでいかなければならないのだ。危険を恐れてはならないのだ。

凡庸な社長は、危険を理由にして決断を避けようとする。幹部や人の意見を聞くなどという、一見すると民主的なことをしがちなのだ。
将来への可能性は、それが革新的であればあるほど、危険も大きい。危険を伴わない決定など、会社の将来に大した影響のない次元の低い決定なのだ。

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