なすは「油」で調理すると良い理由 (1/5ページ)
夏野菜の代表格ともいえる、なす。煮る、焼く、揚げる、炒める等、いろいろな調理法があり、和洋中どんな料理にでも合う万能選手です。
今回は、なすの基本的なお話と栄養素、おすすめの食べ方などを解説します。
■なすの基本
なすの皮は鮮やかな紫色で、一見緑黄色野菜のように見えますが、実は淡色野菜の仲間です。
原産地はインドといわれ、日本でも奈良時代頃から食生活の中で使われてきました。
もともと熱帯性の植物なので暑さに強く、旬は7~9月ですが、近年ではハウス栽培によって一年中出回っています。
◇なすの種類
スーパーでよく見かけるのは中長なすですが、他にも日本各地では特徴のあるなすが栽培されています。大きな丸型をした京都の賀茂なすや、山形の小さな民田なす、アメリカの品種を改良した緑色のヘタを持つ米なすなどは有名です。
賀茂なすは煮物や田楽に、民田なすは漬物に、米なすは煮物や焼き物に向いています。
多くの品種は紫色をしていますが、緑色や白色の品種もあります。料理によってなすの種類を使い分けてみるのもまた面白いでしょう。
■なすに含まれる栄養素と効果
生のなす100g当たり(1本は約80g)の栄養成分を見てみましょう。
なすの90%以上は水分で、ビタミンやミネラルの含有量は比較的少ないですが、カリウムや食物繊維を多く含んでいます。
出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)データ更新2019年より一部抜粋
◇なすは夏バテ・熱中症予防におすすめ
夏バテは暑さや高い湿度と冷房環境との中で体温調節などの自律神経が乱れることが原因で、食欲不振を引き起こします。あわせて、暑さのために眠れないことから、疲労がたまり、体のだるさを感じるようになります。
また、熱中症は大量の汗をかくことにより、水分、ナトリウムと共にカリウムが体外に排出されることによって、めまい・頭痛・吐き気・脱力感といった症状が起こります。