読むと正座しちゃうかも! 人を言いくるめる「ずるい言葉」たちの正体とは (2/4ページ)

新刊JP


それは、「あなたのため」と言っておきながら「自分のため」成分が含まれているからというケースや、本当に「あなたのため」になるとは限らないケースなどがある。しかし、それは大きな問題ではない。

この言葉の厄介な部分は、「あなたのため」の根拠が提示されない限り、ただ相手の行動をしばろうとしているだけになってしまうということだ。「あなたのために言っているのだから、あなたに納得してもらう必要はない」という心理が浮かび上がるのだ。
もし、「あなたのためを思って言っている」と言われたら、「どうして私のためになるの?」と聞き返してみよう。誠実な人ならばきちんと説明してくれるはずだ。

■「どちらの側にも問題があるんじゃないの?」

ある生徒が、教師から「宿題を提出していない」と一方的に怒られた。生徒はカチンときて「ちゃんと確認して!」と大声で言い返した。宿題は提出されていたが、教師は謝らなかった。そんな話を聞いて、別の生徒が「どちらの側にも問題があるんじゃないの? お互いどなり合ったわけだし」と言った。

モヤモヤするエピソードだ。あきらかに教師が悪いのに、どうして「どちらの側にも問題がある」となるのか。

この「どちらの側にも問題があるんじゃないの?」という言葉には、教師が一方的に怒り、それに生徒が対抗したという順番が無視され、どなり合ったという結論のみにフォーカスされている背景が見える。できごとの順番が正しさを決める基準にはならないが、どちらが正しいかを判断するためには「ことの経緯」はなくてはならない材料ではある。

つまり、別の生徒は、どちらの立場が正しいかを考えずに、この言葉を発してしまっている。そこにあるのは、「何もせずに(どちらにもつかず)自分を正しく見せたい」という心理だ。しかし、その実像は「なにもしない、特に正しくもない人」なのである。

■「はっきり言わないあなたが悪い」

クラスメイトと父親の話題になったとき、黙ったら「ノリが悪い」と言われたという女子生徒。男子生徒が「なんで黙っていたの?」と聞くと、実は女子生徒の両親は離婚していて、母親と暮らしているからだった。

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