読むと正座しちゃうかも! 人を言いくるめる「ずるい言葉」たちの正体とは (1/4ページ)

新刊JP

『10代から知っておきたい あなたを閉じこめる「ずるい言葉」』(WAVE出版刊)
『10代から知っておきたい あなたを閉じこめる「ずるい言葉」』(WAVE出版刊)

「あなたのためを思って」「どちらの側にも問題があるんじゃないの?」そんな風に言われて、それ以上話が続けられなくなってしまった…。そんな、モヤモヤした経験はだれしもあるだろう。

実はそのような言葉たちは、「カクレ悪意」「カンチガイ善意」から発せられていることが多いらしい。

私たちをモヤモヤさせる言葉たちを社会学者が解説した『10代から知っておきたい あなたを閉じこめる「ずるい言葉」』(森山至貴著、WAVE出版刊)という一冊を紹介しよう。

本書は、ある一つの言葉を、会話例→筆者による解説→抜け出すための考え方→関連用語という構成で説明していく。特筆すべきは、解説の視野の広さだ。解説では会話例の中で発せられた「ずるい言葉」にどういう意図が隠されているのかを説明するのだが、自分の言動や考え方を振り返る良い機会となる。たとえ普段から無神経な発言をしないよう気を付けている人が読んでも、「ははあ、ここがずるいという意味かな」「あれ、話が広がってきたぞ」「ここまで考えたことはなかった…」という具合に、もしかしたら、いつの間にか正座をしているかもしれない。関連用語では「パターナリズム」等、まさにぴったりくるけども10代では普通出合わないであろう用語が紹介されている。

では、どんな「ずるい言葉」があるのか。いくつか見ていこう。

■「あなたのためを思って言っているんだよ」

中学生の女の子が「高校に入学したらダンス部に入りたい」と母親に言っている。しかし、母親は「大学受験もある。部活動なんてやっている暇はない」と反対。女の子は「勉強だけがすべてじゃないって昔言ってたのに、ずるい」と食い下がると、母親は「とにかくダメなものはダメ。あなたのためを思って言っているんだよ」と一言。

諭されるときによく言われる「あなたのためを思って」。自分のためを思って言ってくれているはずなのに、嫌な気持ちになるのはなぜだろうか。

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