社員が「ホンネ」を言える組織作り 経営側が考えるべきこと (2/3ページ)
大企業のグチと中小企業のグチに違いはありますか?
仁科:グチそのものの違いはあまりないのですが、大企業の方がそのグチを組織の改善につなげやすいというのはあります。というのも中小企業は、いわゆる「オーナー企業」が多いんですよね。
そういうところのオーナー社長は、自分のリーダーシップがあってここまで会社を引っ張ってこれたという自負がありますし、実際カリスマ性がある方も多いんです。だけど、そういうところだからこそ、社員からすると言いたいことがあっても言いにくいんですよ。
――そういう会社は、内部から組織改善の声をあげるのは難しいかもしれませんね。それこそコンサルタントなど外部の人の意見が必要になるのではないかと思います。
仁科:そうですね。実際現場に入ってみると「オーナーには言えないけど・・・」といってたくさん意見が出ます。
ただ、問題意識を持っていたとしても、一人では言いにくいというのは組織の規模関係なく同じなのでそれを「みんなの声」にまとめるというところで外部の人間は必要なのかなと思います。
――周りの応援なしに、一人で組織の問題点を発信するのは、会社によっては「自分の首を賭ける」みたいな雰囲気が出てしまいますからね。
仁科:そうですね。だからこそ、上司や経営者はその不満やグチについてのジャッジをしないで聞いていただきたいです。いったん相手の言い分をすべて聞いて、じゃあどうやって問題点を解決していこうか、と聞くと、グチや不満を言った相手も他責思考だけではいられなくなるので。
――組織の風通しを良くしたり、下のものが上に意見を言えるようにするための取り組みをしている企業は多々あります。こうした取り組みのなかで、仁科さんから見てまちがっているものがありましたら教えていただきたいです。個人的には、「経営者への意見を募集するアンケート」のようなものは、みんな建前しか書かないだろうなと思っています。
仁科:確かに、上の人から「意見を言え」と言われても、当然みんな忖度した答えしか書かないですよね。