社員が「ホンネ」を言える組織作り 経営側が考えるべきこと (3/3ページ)
僕だってコンサルティングに言った会社でいきなり「このチームの問題点を教えてください」と言ってもなかなかみんな本当に考えていることは言いません。そこはハードルを下げないといけなくて、「グチでも悪口でもいいので何でも言ってください」というと、結構みんな思っていることを言ったりします。
――グチを組織の改善につなげることは理解できますが、それが業績向上にまで結びつくまでにどれくらいの時間を要するものですか?
仁科:業種にもよりますが、多くのケースでは三カ月ほどで変化は出てきます。というのも、グチや不満が持っているエネルギーにはものすごいものがあって、それが解消された時は大きなパワーが出るんです。グチや不満の中には組織のボトルネックに直結するものが含まれていて、それらに対処することでボトルネックが外れるんですね。
業績というのは曖昧な表現ですが、売上アップやコスト低減、生産性向上のどれかを業績アップというのであれば、「グチ活」で組織の問題点を見つけ出して、その問題を対処するためのPDCAを回し続ければ必ず業績は上がります。
――最後になりますが、本書の読者となる方々にメッセージをお願いいたします。
仁科:大きな話ですが、「グチ活」が日本企業の生産性を上げる一助になればいいと思っています。繰り返しになりますが、組織の生産性を決める一番の要因は、働く一人ひとりのモチベーションです。「この会社で働いていれば自分の可能性は拓ける」「ここにいれば自分は成長できる」と思えればみんながんばって働くわけで、そのためには自分も言いたいことを言えて、まちがったことはまちがっていると言ってもらえる組織にするのが一番なんです。そういう組織を作りましょうということを言いたいですね。
一方で、「グチ活」といっても、従業員が上司や経営者に言いたいことを言える組織にすればそれでいいということではありません。上司や経営者から見て、従業員の至らない点もたくさんあるはずです。だからこそ人材育成が必要で、人材育成をやっているからこそ「グチ活」も生きてきます。この両輪を意識して、生産性の高い組織にしていただきたいです。
(新刊JP編集部)