何をやっても怒られる…新人医師のキツイ日常 (1/3ページ)

新刊JP

『孤独な子ドクター』(月村易人著、幻冬舎刊)
『孤独な子ドクター』(月村易人著、幻冬舎刊)

どんな仕事でも、一人前になるには時間がかかる。
それまでの日々で経験する失敗や挫折をどう乗り越えていくかは、仕事を続けていくうえで大事な問題だろう。

『孤独な子ドクター』(月村易人著、幻冬舎刊)は、少しでも早く一人前になるための、新人外科医の苦闘を描く青春小説だ。思っていたのと違う仕事、なかなか上達しない手術の腕前、そして院内での人間関係…。こうしたものに追い詰められた主人公は、ある決断を下す。

今回は現役医師である作者の月村易人さんにインタビュー。この物語のなりたちや外科医の仕事の「リアル」についてお話をうかがった。その後編をお届けする。

■何をやっても怒られる…新人医師のキツイ日常

――月村さんが医師になってから一番つらかった経験や失敗した経験についてお聞きしたいです。

月村:作中でも書いたのですが、一生懸命やっているのに、何をやっても先輩に怒られる時期があって、その時はつらかったです。手術のアシスタントにしても、主治医の先生がやりやすいように気を回しても怒られるし、かといって何もしなくても怒られる。「じゃあ、何をしたらいいの?」と混乱していました。

自分が主治医を務める手術でどうしてほしいかって、医師によって違うんです。点滴一本にしても「それくらい出しとけよ」っていう先生もいれば、「全部自分でやるから余計なことをするな」という人もいる。かといえば「点滴は自分でやるけど、他のものは用意しておいてよ」という人もいます。一人一人の好みを覚えるといっても、その日の気分で言うことって変わりますからね。だから、こちらとしてはどうしようもないんですよ。

――作中の山川はどうしていいかわからず、完全に委縮してしまっていましたね。

月村:これはもう、そういう先生だと思って納得するしかないんですよね。もちろん、優しい先輩も、親切に教えてくれる先輩もいるんですけど、余裕がない先輩もやっぱり中にはいるので。

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