整形外科専門医が指摘「人生100年時代」に知っておくべき腰とひざと股関節のこと (3/4ページ)

新刊JP

三輪:ひざでは人工関節を入れたあとの曲げ伸ばしは、リハビリ次第というところですが、本人が頑張ればあぐらはかけると思います。ただ、正座はできません。和式トイレでしゃがむような体勢もできない方はいらっしゃいますね。外国人のようにベッドとイスの生活になると思ってください。

変形性股関節症に対する人工股関節置換術では、痛みや跛行など、ほとんどの症状がなくなり、通常何でもできるようになりますが、脱臼しやすい体勢があるので、それは避けていただく必要があります。

――ところで人工関節は死ぬまで持つのでしょうか。

三輪:耐用年数という言葉を使って説明しているのですが、計算上、人工軟骨が摩耗し切るには30年から50年くらいかかるとされています。これは、自然の関節の軟骨と同じで、自分の体重を支えているものですので、少しずつすり減っていきますし、すり切れたら入れ替える必要があります。

当然、激しい運動をしたり、重労働をしたり、あまりにも体重が重いとすり減りやすいので、 基本的には若くて活動量が多い方には人工関節は使えません。

――60歳以上の方であれば人工関節を入れたとしても一生大丈夫そうですね。

三輪:その通りです。転んで脱臼したり、人工関節と骨の接着が剥がれてグラグラしたり、バイ菌が入ったりしなければ、あとは人工軟骨のすり減りだけなのです。

――三輪先生のところに腰やひざ、股関節のことで相談に来る方は何歳くらいの方が多い んですか?

三輪:70代から80代の方が多いです。痛みや変形の患者さんは年齢に比例して増えますし、当院では特に高齢の患者さんの合併症対策に力を入れているので、比較的に高齢者が多いと思います。

合併症の出やすい80歳以上の患者さんは全身管理が必要なので、整形外科で断られることが結構多いと聞いています。誰しもリスクを背負いたがらないのは当然と言えば当然かもしれません。

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