世界の福本豊〈プロ野球“足攻爆談!”〉「ドラ1佐藤の敵は阪神という環境」 (2/2ページ)

Asagei Biz

 力のある選手が1人入ったらチーム内競争が活発化する相乗効果がある。そういう面でも10年に1人の大物と言われる佐藤の加入は、阪神にとって間違いなくプラスになる。ただし、ルーキーに過度の期待は禁物。特に阪神という環境を考えると、妙な方向に行かなければいいなという不安は常にある。

 タイプが似ているといわれる柳田だって、レギュラーになったのは4年目から。毎年、少しずつ力をつけていった。大山だってそう。今年4年目でようやく本物になってきた。過去に大卒でドラフト1位で入った選手も1年目は苦労することが多かった。変化球の切れとか、コントロールとか、大学生とプロの投手はレベルが全然違う。鳴り物入りで入っても、すぐに活躍できるほど甘くはないということ。

 特に阪神は、関西のスポーツ紙がキャンプ前から、佐藤で連日1面を作るはず。キャンプではフリー打撃のサク越えの数や飛距離で大騒ぎするやろうし、佐藤自身が勘違いしてしまう可能性がある。熱狂的なファンの期待に応えられるかどうか。楽しみが増えたことだけは間違いない。

福本豊(ふくもと・ゆたか):1968年に阪急に入団し、通算2543安打、1065盗塁。引退後はオリックスと阪神で打撃コーチ、2軍監督などを歴任。2002年、野球殿堂入り。現在はサンテレビ、ABCラジオ、スポーツ報知で解説。

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