フクロウが知らぬ間に270キロメートル移動していた件。クリスマス用の大木にひっついていた【追記あり】
木に止まってただけなんですけど、ここはどこ?image by:ravensbeardwildlifecenter
クリスマスシーズンの到来だ。ニューヨーク州マンハッタンのロックフェラーセンターでは、クリスマスツリーとして飾る高さ23mのオウシュウトウヒの大木を、約270km離れたオニオンタの街で伐採し輸送した。
ところが、輸送されてきたのは大木だけではなかったようだ。ツリーの設置を行っていた作業員が枝の間から小さなフクロウを発見!
知らぬ間に大木と一緒につれてこられたようだ。
ただ木に止まっていただけなのに、知らぬ間に大都会マンハッタンに連れてこられてしまったこのフクロウは、アメリカキンメフクロウのオス。
とても小さなフクロウで体長は17~19cmほど。なので当初は赤ちゃんフクロウかと思われていたようだ。
業者に発見され保護された後、ニューヨーク州ソーガティーズにあるレイヴンズビアード野生生物センターに送られた。
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オウシュウトウヒの大木は14日にロックフェラーセンターに到着し、フクロウが発見されたのは16日。脱水状態があり、お腹をすかせていたものの怪我はなかった。
「ロックフェラー」と名付けられ、野生生物センターの手厚いお世話で、大好物の餌のネズミを食べながら元気に回復しているという。
アメリカキンメフクロウには渡りの習性があるため、新しい場所に適応する能力は高いという。センターは、フクロウが再び飛べるようになるのを待って、森林の中に放す予定だそうだ。
アメリカでは新型コロナウイルスが猛威を振るっており、観光客がほとんどいない中、小さなフクロウは関係者にちょっとした癒しをもたらしてくれたようだ。
本人はと言えば、普通に木に止まってたらいつのまにか田舎から大都会へきちゃったという大冒険を与儀なくされたわけだが、元気に回復してくれてよかった。ある意味人間に幸運をもたらす使者だったりするのかもしれない。
追記(2020/11/28):フクロウのロックフェラーは、健康状態を完全に取り戻し、リハビリも完了、獣医師の許可のもと、11月25日野生に返された。
しばらくセンタースタッフの手に止まっていたロックフェラーだが、その後森の方へと羽ばたいていった様子がFacebookに投稿された。