「モモタロスが鬼舞辻無惨!」200億超え『鬼滅の刃』と佐藤健『仮面ライダー電王』5つの因縁

日刊大衆

佐藤健
佐藤健

 人を襲う鬼を倒すべく、そして鬼と化してしまった妹・竈門禰豆子を救うべく主人公・竈門炭治郎が戦う姿を描いた「日本一慈(やさ)しい鬼退治」と呼ばれる漫画『鬼滅の刃』(集英社)。連載は完結したが、そのブームは盛り上がる一方。10月16日に全国公開された『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』は、ついに累計興行収入が200億円を超えた。ふだんは声優を呼ばないようなバラエティ番組でも、『鬼滅』の出演者が引っ張りだこになっている。

「11月17日号の『週刊女性』(光文社)が“TBSや日テレがすでに実写に向けて動いてる”と報じているほか、各メディアやファンがこぞってキャスティングを予想。多くのメディアのアンケートなどでは“冨岡義勇佐藤健(31)がいい!”とイメージが一致しています。『るろうに剣心』という大成功例もありますからね」(女性誌記者)

 冨岡義勇(とみおか・ぎゆう)とは、炭治郎の上司で最上級剣士の一人。切れ長の瞳と、冷静沈着でクールな姿は、ルックス的にも内面的にも佐藤がベストマッチでは、とする声も多いのだ。

■意外と多い『電王』声優の出演率

「面白い縁としては、アニメ版『鬼滅の刃』に出演した声優陣には、佐藤の出世作『仮面ライダー電王』(テレビ朝日系)にレギュラー出演していた人が多いんですよ。

 特筆すべきは『鬼滅』で漫画史上最凶最悪のラスボスと言われる鬼舞辻無惨(きぶつじ・むざん)を演じていた関俊彦(58)は、『電王』では“桃太郎の鬼”がモチーフのモモタロスとして、佐藤演じる野上良太郎の相棒として、1年間共に戦ってきたんです」(特撮ライター・トシ氏=以下同)

 無惨とモモタロスの関俊彦以外で『電王』にメイン級で出演していた『鬼滅』声優は以下の通り。いずれも、善玉側の怪人を演じていた。以下、「『電王』のキャラ名/声優名…『鬼滅』のキャラ」で記載する。

・デネブ/大塚芳忠(66)…炭治郎の師匠の鱗滝左近次

・リュウタロス/鈴村健一(46)…鬼殺隊の柱の1人“蛇柱”の伊黒小芭内

・キンタロス/てらそままさき(58)…1話で炭治郎が生存するきっかけを作った、三郎爺さん

・ジーク/三木眞一郎(52)…炭治郎の父、炭十郎

 惜しむらくは、『おはよう!グッデイ』(TBS系)のナレーションや、08年の『ダークナイト』の吹き替えなどで活躍している遊佐浩二(52)が『鬼滅』に出演していないことだ。先述の4人と遊佐が『電王』のレギュラーキャストだったのだ。ちなみに三木眞一郎演じるキャラはイレギュラーな設定で「お助けキャラ」とする声もあり、ファンの間でも意見が分かれている。

■無惨の声優が、善玉の“鬼”として佐藤と共闘

「関が演じるモモタロスは、正義感から裏切ったわけではなく、根は人情家とはいえ“強くカッコよく戦う”がモットーのイマジンでした。憑依した相手が不幸にもイマジンを制御できる“特異点”体質の良太郎(佐藤健)だったことから、なし崩し的にバディ関係を組むようになったんです。話が進むにつれてモモ以上に破天荒なイマジンばかりが仲間になったので、相対的に常識人枠になりました(笑)」

『モモタロス』のS.H.フィギュアーツ(真骨彫製法) (※画像はAmazonより)

「俺の必殺技パート2!」「最初からクライマックスだぜ!」などなど、非常に印象に残るフレーズを生み出してきたキャラクターのモモタロス。無惨とはまったく違って善人だが、外見は赤鬼そのものなので、後年の作品にゲスト出演した際は敵に間違われたり、室町時代に飛ばされた際は本物の鬼と間違われたこともある。

「演じた関本人は『電王』出演を“神様からのご褒美”として、非常に愛着を持っています。ちなみに今年10月4日の『山形純菜 プレシャスサンデー』(TBS系)に出演した際に、モモタロスと無惨、両方の名セリフを披露しています(笑)」

■炭治郎に匹敵する優しさと芯の強さ

 いまや大スターの佐藤も当時17歳で、“不幸体質の少年・野上良太郎”を演じていた。現在の佐藤のイメージと違い、ひ弱で、一見すると非常に頼りないキャラクター。当時は歴代最弱の主人公として話題になっていた。

「しかし、弱いのは肉体だけ。精神面は歴代でもずば抜けて高い。それこそ炭治郎に匹敵するレベルです。口調こそ穏やかですが、怒らせるとモモタロスさえ怯むスゴ味を見せる。第4話という初期の段階で“声も口調も穏やかなのにすごく怖い”という演技をしていて、後の演技派俳優の片りんを見せています」

 良太郎のモットーが「弱かったり、運が悪かったり、何も知らないとしても、それは何もやらない事の言い訳にならない」であることからも、彼の芯の強さが分かる。

 ちなみに、『鬼滅』の炭治郎は妹の禰豆子のために戦っているが、良太郎の場合は姉の愛理(松本若菜)を大切にしている。愛理は、序盤は戦いと無縁な人物として描かれていたが、年間通して意味深な描写が多々あり、終盤では物語のカギを握る超重要人物だ。

「婚約者が失踪して、あまりのショックから彼に関する記憶のみ喪失。良太郎も、姉を心配して高校を辞めているという、子ども向けとは思えない重い内容です。これに限らず、『電王』はギャグや個性的なキャラクターで楽しく見られますが、ストーリーが実にシリアス。この辺りも、『鬼滅』でさしはさまれるオーバーなギャグシーンに通じるものがありますね」

■シリアスなストーリーをギャグで中和

『鬼滅』でも、炭治郎や禰豆子、仲間の善逸らのギャグシーンが物語の清凉剤となっていたが、『電王』もそれに近いものがあるのだ。たとえば、「物語の根幹に関わる超重要な話を、遊園地のアトラクションで延々と遊びながら話す」というシュールなシチュエーションもあった。

「佐藤の魅力的な演技や愉快なイマジンたちが大好評で、本編終了後も、さまざまな番外編や続編が作られ続けています。佐藤は08年の『さらば電王』で卒業しましたが、今年8月にも『プリティ電王とうじょう!』という新作が生まれた。佐藤も、18年12月に映画『平成ジェネレーションズFOREVER』で、約10年ぶりに出演し、大いに話題になりました」

『鬼滅』も、まだまだアニメは原作の半分も消化していないことやその人気ぶりから、シーズン2は確実だとされている。映画『無限列車』のメインキャラクターとなった『煉獄杏寿郎 外伝』や『冨岡義勇外伝』といったスピンオフ作品も、『週刊少年ジャンプ』(集英社)で続々と掲載されている。人気作である証だ。

 多くの共通点がある『電王』と『鬼滅の刃』。佐藤が冨岡義勇の実写化キャストになるのも、必然なのかもしれないーー。

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