【結論】上司に「媚びを売る」必要はある? (2/3ページ)
◇ごますりが全て悪いわけではない
ですが、今も全てのごますりが悪いとは思っていません。例えば、「ごますり」という言葉を捨てて、「上司が納得しやすい言い方で、自分の案を通す」と言い換えてみたら、いかがでしょうか? 同じアプローチでも、随分イメージが違います。
私だって部下から「お前は間違っているから、正してやる」と言われてプランを出されるのと、「あなたの案は素晴らしいので、さらに強化する案を考えました」と言われるのでは、後者を採用したくなります。
ですので、ある程度のごますり、媚び、気遣いは、出世を考えるなら戦略的にアリだと思うのです。人を気持ち良くさせつつ、自分のやりたいことをやる。これができれば、社内だけでなく社外取引もスムーズに進みます。
■なぜ上司など目上の人にごますりをしてしまうのか?
というわけで、出世したい人がごまをする原理は分かると思うのですが……。この世は出世マニアばかりではなく、「このまま、今の仕事を無難に続けられればそれでいい派」の会社員の方もたくさんいらっしゃるはずです。むしろ、大多数はこっちでは?
それなのになぜ、嫌々上司へごますりをしてしまうのか。それはひとえに、上司が媚びを求めるからです。
◇ごますりが必要な環境を生んでいるのは上司
そもそもごますりをしても、「俺は数字しか見ないから」と動じない上司だったら部下は不必要なごまをすりません。上司がイエスマンを分かりやすくひいきするから、ごますりが絶えないわけです。
ですから、あなたの職場でごますりが大量発生していたり、あなた自身も嫌だと思いながらごまをすっていたりするなら、それは上司のせいです。ごますりを頑張る社員を恨む前に、場合によっては上司について人事部へ相談した方がいいかもしれません。
■ごますりではない方法で、仕事で評価される方法
さて、この「ごますり」が起きるのには、上司がおだてられたいタイプであることに加え、さらに条件があります。それは、部下の成果が横並びになっている時です。