コロナ禍で苦しむ経営者が知るべき伝説的コンサルタント・一倉定の教え (3/4ページ)
そして、もし計画と違った結果になったら、なぜズレが出たのかを検証するのが社長の仕事です。これを毎年繰り返していると、どこでズレが出るのかがわかってきますから、だんだん精度が上がってきますし、マーケットをシビアに見られるようになって、市場や顧客動向の変化を察知する力がついていきます。
――今は「会社を潰さない」がすごく難しくなっている状況かと思います。今戦っている中小企業の経営者に一倉さんの教えの中からアドバイスするとしたらどのようなものになりますか。
作間:新型コロナウイルスの流行がいつまで続くのかという問題もあってなかなか難しい質問なのですが、結局は資金を潤沢にしておくことしかないんだと思います。会社が潰れるかどうかというのは資金の問題なので。
私のところにも2月くらいの段階で何社かの経営者の方から相談があったのですが、普段から付き合いのある経営者だと、だいたい会社の状態や懐具合はわかるので、それを踏まえて銀行から融資を受けるようにアドバイスしました。
というのも、一倉さんも「危機的状況の時の資金は損益に優先する」と教えていたんです。儲かる儲からないなどというのは後回しで、とにかく会社を存続させるために手元に資金を確保する。経営者って、手元資金が枯渇してくるとまともな経営判断ができなくなってくるんですよ。だから、今経営者の方々にお願いしたいのは、たとえ無借金経営で会社の資金が潤沢にあったとしても、むこう3年くらいは耐えられるだけのお金を借りていただきたいということです。そして、今回のコロナ禍を教訓に、常にリスクへの備えを忘れないでいただきたいと思います。
――作間さんは一倉さんを間近で見られてきた方ですが、どんな方だったのでしょうか。人柄や考え方、行動原理などについてお話を伺いたいです。
作間:とにかく厳しい方だったのですが、その一方で人に教えるのが大好きな方でした。努力している人やしつこい人、自分の教えを真剣に実践している人にはとことん一生懸命指導する方でしたね。
カミナリを落とすのは、大抵自分で考えたり実践したりせずに、「答え」だけ聞きにくる人でした。