新型コロナウイルスついに第3波到来!「終息予測は不可能な段階」

日刊大衆

画像はイメージです
画像はイメージです

 国内では過去最悪の記録を更新し、ウイルス危機のまっただ中。夏に比べ、感染しやすい冬の環境の中、このクライシスに、どう対処するべきなのか。国内情勢からウイルスの正体、今すぐできる対策まで、徹底追跡してお伝えする!

 東京・大阪・北海道などの大都市のみならず、地方都市まで3倍。新型コロナウイルスの新規感染者数が、この2週間で急激に増え、全国的な“第3波襲来”に警戒感が強まっている。

「11月18日には、1日あたりの感染者数が初めて2000人を超え、4都道府県で過去最多を記録。翌19日は東京都の新規感染者が500人を突破し、小池百合子都知事は同日、感染状況の警戒レベルを最高の“4”に引き上げました」(全国紙社会部記者)

 11月の感染者数は、最悪だった8月を23日時点で超えている。死者数こそ急増してはいないが、重症者の数は第1波時の過去最多をすでに上回った。

「医療現場も逼迫しつつあり、全国7の都道府県で病床利用率が30%を超えました。特に、兵庫、大阪は40%超え。北海道、埼玉、沖縄もそれに迫る勢いを見せており、心配です」(医療関係者)

 まさに不安が募る状況だが、気になるのは感染源だ。「第2波では“夜の町”が最大の感染源とされましたが、今回は3%足らず。特定の感染源は見つかっていないのが現状です」(前同)

 その一方で、全国的に増加傾向にあるのが「家庭内感染」。東京では約4割にも及ぶという。「つまり、家族の誰かが家にウイルスを持ち込んで、うつしている。ただ、それが職場からなのか会食先からなのか、特定できないわけです。もはや、どこで感染しても不思議ではないということ」(同)

 では、第3波の根底にあるのは何か。『ワクチン診療入門』の共著書がある『ナビタスクリニック川崎』(神奈川県)の谷本哲也医師は、季節的な要因を指摘する。

「冬は空気が乾燥する季節でウイルス自体が広がりやすくなります。また、寒くなると室内の換気が不十分な空間にいることも多くなる。特にコロナは密閉されたところでうつりやすいといわれていますから、季節的な影響があるでしょうね」

■いつまで続く?不安な日々

 一方、医療統計学を専門とし、予防医学の権威でもある新潟大学名誉教授の岡田正彦氏は、「杜撰な入国制限の緩和に原因がある」と語る。

 岡田氏は、第1波の際、独自のシミュレーションに基づき、「新型コロナは5月末にほぼ終息し、6月には感染が終わる」と予測。実際、感染者数は激減した。

「私が第1波で感染終息を予測できたのは、当時、入国制限と緊急事態宣言で人の移動が止まっていたから。いわば、閉じた社会であったからこそ、予測が可能だったわけです」(前同)

 しかし、日本政府は10月から新規入国者の受け入れを条件つきで緩和。日本政府観光局は、海外からの訪日客が前月から倍増(2万7400人)したことを公表している。

「加えて、『Go Toトラベル』で人の動きが活発になったことが拍車をかけ、第3波と呼ばれる状況を招いたのは明らかです。また、沖縄の報道によれば、米軍基地の軍人や、その家族などは日本の検疫を通らずに出入国していたとのこと。直接証明するデータはありませんが、私は個人的に駐留米軍の影響も疑っています」(同)

 今の国内の状況が続く限り、感染の拡大は止まらない。残念ながら、少なくとも数週間単位で光明が見えることはなさそうだ。

「日本が閉じた社会ではなくなったことで、新型コロナウイルスの終息は、もはや予測が不可能な段階になったと言えます」(同)

 ただ岡田氏は、100年前に世界的なパンデミックとなった「スペイン風邪」が3年にわたって再発を繰り返した後、自然消滅したことに着目する。「新型コロナウイルスも、それと同じ運命をたどるのかもしれません」(同)

 “ウィズ・コロナ”の時代は当分続くのかもしれない。

 現在発売中の『週刊大衆』12月14日号では、欧州を中心に猛威を振るう致死率アップの変異型コロナについてや、食事中の感染予防法など、新型コロナウイルスについて大特集している。

「新型コロナウイルスついに第3波到来!「終息予測は不可能な段階」」のページです。デイリーニュースオンラインは、新型コロナウイルスカルチャーなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る

人気キーワード一覧