余分な脂肪を洗い流して血糖値の上昇を抑制!WHOが認めた幻のハーブとは? (2/3ページ)

Asagei Biz

すると、α−グルコシダーゼという消化酵素が働いてもっと小さい単糖類に分解され、糖は小腸の壁から血管内に吸収される。

 ところが小腸にサラシノールとコタラールがあると、α−グルコシダーゼの働きが鈍り、分解も遅くなる。つまり糖の血管への吸収スピードが鈍り、急激な血糖値の上昇を防ぐのだ。

 血糖値を正常に維持するため、サラシアは機能してくれる、ということになる。

「インターネット上で検索してわかるとおり、サラシアを原料とする健康食品は非常に多く存在します。しかし、さらに調べていくと、サラシアよりも効能の強いハーブがあることがわかりました。それが『コタラヒム』で、原産地はインドと海を隔てた隣国、スリランカです。すでに5000年以上前からスリランカでは、コタラヒムの幹を煎じたお茶を飲むのが健康法として定着していたといいます」(薬草研究家)

 実はこのコタラヒムはサラシアの一種で、サラシノールとコタラールによって血糖値の上昇を防ぐところも変わらない。ではいったいどこが違うのか。薬草研究家が続けて言うには、

「有効成分の含有量が圧倒的に違うのです。スリランカ産コタラヒムは、インド産サラシアと比較して、同一量に含まれるサラシノールの量が3倍ともいわれています。その有用性は02年、WHO(世界保健機関)が認めたほどです」

 アーユルヴェーダにおいても、コタラヒムは体の健康を維持する「薬物」として扱われ、サラシアはそこまでの効能を認められていない、ともいわれている。

 ただし、このコタラヒムには、世界的に広まっていきづらい理由があった。スリランカの農業事情に詳しいジャーナリストが解説する。

「コタラヒムはハーブとして成熟するまでに、少なくとも7年以上の年月が必要な貴重な植物なのです。スリランカ国内では、コタラヒムブツと呼ばれていますが、意味は(現地公用語の)シンハラ語で『神様からの贈り物』。だからこそスリランカ政府は乱獲防止、ならびに自然保護の目的で海外輸出を規制し、厳重に保護育成を行ってきました。世界のどこにも輸出しなかったのです」

 知る人ぞ知る「幻のハーブ」と言われるゆえんである。それが近年になり、ようやく一定量の輸出が認められるようになった。

「余分な脂肪を洗い流して血糖値の上昇を抑制!WHOが認めた幻のハーブとは?」のページです。デイリーニュースオンラインは、サラシアアーユルヴェーダ血糖値スリランカ糖尿病社会などの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る