「公式」の詰め込みは役に立たない「自分の頭で考える子」の育て方 (2/3ページ)
数学でも語学でもイメージ力は大切なので、その部分は重視していますね。
――その他、子育てで心がけていることはありますか?
鬼木:「失敗してもいいからトライさせる」ということですね。やってみないとわからないことはたくさんあるので。私自身、建築デザイナーを目指して大学で建築系の学科に入ったのですが、途中で応用物理学科に転籍した経験があります。それまでやってきたことに捉われずに、新しいことにどんどん挑戦できる人になってほしいという思いはあります。ソニーから大学に移ったのも大きなチャレンジだったと思います。
――どうしても人間はそれまでやってきたことの延長線上にあるものをやりたがりますからね。
鬼木:そうなんです。思い切って全然違うことをやれるっていうのは勇気が必要ですけど大切な事だと思います。
――親としては子どもの「学力」ばかりが気になってしまうと思います。ここまでのお話を振り返ってみても、それはあまりよくなさそうですね。
鬼木:学力は高いに越したことはないのですが、「その時点での学力」にこだわり過ぎて、公式やパターンを覚えるような勉強ばかりになってしまうのはよくないと考えています。それだと決まったパターンにはまらない問題は解けないことになりますし、自分で考える力が付きません。
――公式に頼るのではなく、自分の頭で考えるというのは、「社会人基礎力」の中の「考え抜く力」にあたると思います。この力を伸ばすために家庭内でできることはありますか?
鬼木:たくさんあります。先ほどのお話のようにケーキを平等に分ける方法を考えさせたり、ビー玉などを使って数の量や重さを身に付ける、ものの違いを探し当てるなど、地味ですがこういう取り組みが大切になります。
分数の計算を教える時も「分母と分子をひっくり返して…」というテクニカルな方法を教えるのではなく、イメージする力を養うことが重要です。