江戸時代の天才発明家「からくり儀右衛門」の傑作・弓曳童子はなぜ矢を一本外すのか? (2/3ページ)
射る矢すべてが必ず的中していては、観ている方も「そういう仕組みなんだから的中して当然だろう」などと、すぐに飽きてしまうでしょう。
さぁ、的中できるかな……?Wikipediaより(撮影:稲益 誠之 氏)。
しかし、必ず当たる訳ではないとなれば、当たるかどうか緊張感がありますし、当たった時の喜びも一入(ひとしお)と言うもの。
そういう視点で見ていると、矢を外してしまった時に見せる童子の表情が、何だかちょっと悔しそうに見えてくるから不思議です(実際には、顔のパーツまでは動いていません)。
あの「からくり儀右衛門」なら、そのくらいの深慮遠謀をもって1/4の確率でランダムなミスをするよう設計したに違いない。さすがは後世「東洋のエジソン」と言われるだけのことはある……となりますが、実際は違ったようです。
小さな矢の1本にまで込められた精髄実はこの弓曳童子、修復された時に矢も作り直されており、1本だけ調整が上手くいかず、外れるようになってしまったとのこと。