小泉今日子から乃木坂46までトップアイドルが出演!「大河ドラマとアイドル」の関係性
NHK大河ドラマ――原則的に1年間放送され、予算も、撮影にかけられる時間も、キャストの豪華さも、関係者の数も桁違い。また、アーカイブされ、回顧される機会がほかのドラマより格段に多い。
俳優にとって出演することはステータスのアップにつながり、主演して、ましてそれが成功すれば生涯の財産となる。そんな国民的ドラマ枠は、ある時期からアイドルと密接な関係を築くようになる。松田聖子、小泉今日子、薬師丸ひろ子ら80年代の大物から、白石麻衣、生田絵梨花、秋元真夏、高山一実ら乃木坂46の現役メンバーまで、時期は大きく前後するが、各時代のアイドルたちの多くが、なんらかの形で出演しているのである。
大河ドラマが、アイドルを頻繁にキャスティングするようになったのは80年代のことだ。1982年放送の『峠の群像』(主演・緒形拳)の出演者リストには、男女問わず当時の売り出し中のアイドルの名前が目立つ。男性アイドルはいずれもジャニーズ勢で、女性アイドルで出演したのは、この年にデビューした小泉今日子と三田寛子だ。
ところが、この作品は視聴率で苦戦。それもあってか、大河ドラマは近現代を描いた路線に変化。同時にアイドル強化方針も一時休止に。結果的に、この大胆な変更は失敗に終わった。
■『独眼竜政宗』は高視聴率を記録
大河ドラマが復活したのは、87年の『独眼竜政宗』からだ。渡辺謙が伊達政宗を演じ、40%近い平均視聴率を記録するシリーズ最大のヒットとなる。この作品では、政宗の正室・愛姫の少女時代を当時13歳の後藤久美子が演じ、美少女ぶりが話題に。視聴率アップに貢献した。
以後、NHKはアイドルを重用する方向にシフトチェンジ。翌年の『武田信玄』で南野陽子を、翌々年の『春日局』で宮沢りえを起用している。
90年代以降は、アイドル系女優の出演は珍しくなくなる。また、92年の『信長 KING OF ZIPANGU』で中山美穂と菊池桃子が共演したように、かつてのアイドルが大人の女優になって出演するケースも増えた。90年代半ばのトップアイドル、内田有紀や広末涼子も人気絶頂の10代の頃はなかったが、成人後に出演が叶っている。
2000年代以降、グループアイドル全盛期になると、NHKはもちろん、そこからも人材を取り込んだ。アイドルは大河女優の重要な供給源であり、仲間由紀恵のように主演女優まで生んでいる。今後も、大河ドラマとアイドルの良好な関係は続くはずだ。
●NHK大河ドラマ
・放送開始:1963年4月7日『花の生涯』
・現在まで放送された作品数:全59作
・最高視聴率:『赤穂浪士』(64年)53%
・最高平均視聴率:『独眼竜政宗』 (87年)39.7%
※視聴率はビデオリサーチ調べ
(EX大衆2020年1月号「大河ドラマとアイドル」)