世界の福本豊〈プロ野球“足攻爆談!”〉「周東よ、契約更改の悔しさを晴らせ」 (2/2ページ)

Asagei Biz

 実は僕はプロに入ったあとより、入団前の給料に関して球団に強く要望した。ドラフト7位の選手に阪急が提示した条件は、契約金500万円の年俸150万円。当時、ドラフト1位選手は契約金1000万円の年俸180万円が最高条件やった。その数字で考えると妥当な額となるけど、こちらはプロ入りに固執していなかったから「その条件では行きません」と強気に出た。会社の上司からも「ほんまにお前のことを欲しがっていたら出してくれる。契約金よりも翌年以降のベースとなる年俸は大事」とアドバイスされたこともあって、球団に上乗せを要求すると、契約金750万円、年俸180万円となった。年俸は一緒に松下電器からドラフト2位で入団した加藤秀司より多くなった。

 当時の松下電器の月収は3万円やったから、30万円も条件を上乗せしてくれたのはうれしかった。でも、最初の提示どおりに150万円なら、本気で入団拒否をしようと思っていた。あの時、阪急が渋っていたら、その後の人生はどうなったかわからない。

 今年もコロナ禍が続いて先行きは見えないけど、プロ野球はいろんな夢や感動を与えてくれるシーズンであってほしい。1年間ケガせず、走れ、周東!

福本豊(ふくもと・ゆたか):1968年に阪急に入団し、通算2543安打、1065盗塁。引退後はオリックスと阪神で打撃コーチ、2軍監督などを歴任。2002年、野球殿堂入り。現在はサンテレビ、ABCラジオ、スポーツ報知で解説。

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