エンゼルス・大谷が球団と大モメ? 異例のケースに現地メディアも混乱、“80万ドル”を巡る調停の行方は (2/2ページ)

リアルライブ

20年の不振からすると、大甘な査定ですが」(前出・同)

 大谷側は強気に出たのは、二刀流だからだ。他のDH選手とは異なり、「投手兼任の選手がクリーンアップを任されているんだ」と訴えたかったようだ。

 80万ドル程度の違いなら、調停ではなく、話し合いでなんとかなりそうだが…。

 「右肘の手術も癒え、万全な状態になれば、『10勝20本塁打』も夢ではありません。その時が来たら、大幅増は必至。新労使協定が対象外となって初めての年俸が330万ドルになるのか、250万ドルになるのか、今は小さな差でも、将来の年俸更改に大きな違いを生むことにもなりますので」(前出・同)

 調停委員会では、大谷本人と代理人、エンゼルスのフロント職員が出席し、対峙することになる。委員会は3人の裁定人を立てる。しかし、近年の調停委員会では、双方がエキサイトしてしまうことも少なくないそうだ。

 その調停委員会について、こんな指摘も聞かれた。

 「裁定人が双方の中間額を見出すと伝えたメディアもありましたが、ナショナルズの元球団顧問で、アナリストのマット・スワルツ氏は『どちらか一方の言い分が採用される。折衷はない』と言い切っています。二刀流をどう評価されるのか、本当に分かりません。年俸調停がこんなに注目されるのも初めてなので、各米メディアも確認に追われています」(現地関係者)

 注目される理由も、適正額が読み切れない理由も「二刀流」に尽きる。サンプルケースはないと言っていい。投打の両方で活躍したメジャーリーガーとなれば、1910年代のベーブ・ルースまで遡らなければならない。

 調停は2月1日(現地時間)。大谷がエキサイトすることはないと思うが、球団とのこだわりは残してほしくない。「二刀流」にどんな裁定が下されるのだろうか。(スポーツライター・飯山満)

※大谷選手の年俸は「メジャーリーグ名鑑2020年」(廣済堂出版)を参考にいたしました。

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