新型コロナウイルスが怖くて搭乗できず。空港に3か月住み着いていた男性がついに逮捕(アメリカ)

image credit:コロナが怖くて空港に3か月住み着いた男性/unsplash
映画『ターミナル』では、トム・ハンクス演じる男性が空港で留まることを余儀なくされてしまうというストーリーだが、シカゴの国際空港で逮捕された男性は、自らの意思で空港内に留まっていたようだ。
その男は、「コロナが怖くて飛行機に搭乗できなかった」と話しており、3か月もの間、偽のIDバッジを身に着け、空港の保安区域に出入りし、毎晩ゲートエリアの長椅子で眠っていたという。『Oddity Central』などが伝えている。
Officials: Man lived inside O’Hare Airport for 3 months before detection
・コロナが怖くて3か月間空港で住み続けた男
1月16日、シカゴ・オヘア国際空港の保安区域で、誰にも気づかれることなく3か月もの間住み着いていた男が逮捕された。
アディチャ・シン(36歳)は、2020年10月19日にロサンゼルスからオヘア空港に到着した。失業者のシンが、なぜシカゴに来たのかは現時点では不明だが、逮捕後の発言では、シンは「コロナが怖くて飛行機に搭乗できなかった」と話していたという。
1月16日、シンはユナイテッド航空の職員2名に身分証の提示を求められ、身に着けていたバッジを見せた。
しかし、そのバッジは去年10月26日に、他の職員が紛失し届を出していたものであり、偽のIDバッジを所持しているとしてシンは警察に通報された。

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・裁判所の判事、事実に衝撃を受ける
翌17日にクック郡の裁判所でシンの裁判が行われたが、スザナ・オーティツ判事は、シンが3か月もの間、空港で搭乗客から与えてもらった食べ物で凌ぎ、夜はゲートの長椅子で眠り、また職員以外立ち入り禁止の保安区域に偽のバッジで堂々と出入りしていても誰にも気づかれなかったという事実に大きな衝撃を受け、このように発言した。
つまり、職員でもなく、そこにいる資格もない一個人が、2020年10月19日から2021年1月16日までの間オヘア空港ターミナルの警備エリアに滞在していたのに発見されなかったと、そういう理解で合っていますか?
特にコロナ禍で、空港の警備が厳しくなっている状況下で起こったとされるこの事実は、非常に衝撃的です。
人々が、安心して旅行できるよう空港を安全にする必要があるにもかかわらず、偽のIDバッジで空港の保安区域に住み続けていたという男の行動は、地域社会を危険に晒しているのも同じです。
なお、シカゴ市航空当局は今回の事件を捜査中とした上で、「この男性は、空港や空港利用者に警備上のリスクを与えなかったと判断している」と声明文を発表。
シンには保釈金として1000ドル(約10万円)が設定されたが、現時点では未だ拘留されているということだ。
written by Scarlet / edited by parumo
追記:(2021/1/21)本文を一部訂正して再送します。