木南晴夏「パン好き女優」が推す老舗純喫茶の大ボリュームサンドイッチ (3/3ページ)
晴夏は19年5月18日放送の『人生最高のレストラン』(TBS系)では、同店のタマゴとチキンサンドを、昨年3月11日に出演した『ZIP!』(日本テレビ系)でもタマゴサンドを紹介している。
彼女はこの手のサンドイッチを「わんぱくサンド」と命名。トーストしないアメリカンのサンドをNo.1認定して曰く、「食パンを味わうためのサンドイッチといっても過言ではないくらい、食パンが主役なんですよ」。
近くには歌舞伎座があり、アメリカンのサンドイッチは歌舞伎役者たちの御用達メニューでもある。現にぼくはついこの間、その後に控えた、歌舞伎役者への取材前、久々に立ち寄ってみた。彼も楽屋でよく食べると、番組の出演記録で確認したからだが、実は店内に入ったのは初めて。それまではテイクアウトを利用してきた。
だから、店内に入ってびっくり。極彩色のまさにアメリカンな装飾を埋め尽くさんばかりに、芸能人の色紙が貼られている。昼時のテイクアウトは行列が絶えず、時間を外して行けば、だいぶディスカウントされているが、残るサンドは限られている。だが、ちょうど12時過ぎに入店しても、店の中はさほど混んでいなかった。
店内では飲み物の注文が必須で、サンド類と同額で600円と高いが、冬場にテイクアウトしても、表で食べるには風も冷たい。それに卓上でないと、あの極厚サンドと格闘するには不利なのだ。具材がぼろぼろとこぼれ落ちてしまう。
また店内オーダーだと、テイクアウトのように組み合わせ商品がない。あのタマゴは確かに美味だが、チキンならなんとか全量食べられるだろうとオーダー。ところが、噛みつこうとすれば、細かく割かれ、マヨネーズで和えられた鶏肉が、小馬鹿にするように雪崩を打つ。シャリシャリのカットりんごがパンから躍り出る。
旨いんだけど、闘いだ。大体において、なにが挟まっていようと、一度に1斤のパンの完食は無理だ。悪戦苦闘するぼくも見て、すかさずママが持ち帰り容器を持ってくる。周囲はよくよく女性客が大半だが、当たり前のように半斤分は持ち帰る。潔く自分も従った。
そして、この「かなりのド迫力のインパクトある」(木南談)サンドイッチの残りをバッグに押し込み、取材に向かった。今、思い出しても腹が膨れてくる。彼女に取材する機会があればぜひ訊きたい。「あなたは1回で全量食べられるのか?」と……。
(取材・文=鈴木隆祐)