小説『焼餃子』著者ד日本一食べる”餃子番長アツアツ対談『餃子の魔力』(2)「関東以外にもいろいろな餃子文化があります」 (2/3ページ)

日刊大衆

戦前の満州あたりですね。酸菜(サンツァイ)という白菜の古漬けを使います。これがすごいラフな漬物で、冬に収穫した白菜を壺に入れて塩をぶっかけて石で封をします。これは古くからある自然発酵に頼る作りかたで、強烈な匂いがするんですが、ダイレクトな味わいが好きです。

 古漬けのもっときついような感じなので、苦手な人は手を出さないほうがいいですよ(笑)。この酸菜に羊肉のミンチを合わせてあんにします。酸菜は保存食ですからそれを餃子にしたのはやむをえずなんでしょうが、そういう極限状態で作られた料理なのに栄養もたっぷりで、パンチ力もあって美味しい。クセになる味ですよ。満州は日本人も多く住んでいましたし、中国の餃子文化と一体化して生まれたところにも何か縁を感じました。

小野寺 第一部に出てくる餃子ですね。もともと日本で焼餃子が流行したとき、肉は羊肉でした。渋谷の「珉珉」もそうです。戦後の東京では、まだ豚肉や牛肉などはなかなか手に入らなかった。肉のクセもそうですが、保存状態もよくなかったので、それをなんとかおいしくするためにスパイスで工夫を凝らし、ニンニクやショウガなどを加え、焼餃子は進化していったのです。戦後、餃子は生きるための食べ物として生まれたんでしょう。

■「やはりスタンダードな餃子が人気です」

――深い、実に深いですね、餃子ヒストリー。その焼餃子が生まれてから70年以上が経つわけですが、最近ではこんな変わった餃子あるよとか、これが注目の餃子だとか、あれば教えてください。

小野寺 変わりダネの餃子もいろんな地域で作られていますが、イベントを開催したときに、一番評価が高いのは結局スタンダード餃子なんです。変わりダネで目を引いて、スタンダードで締める……みたいなパターンが王道です。そのスタンダードも、西日本のひとつとしていえば、「餃子の王将」の発祥である京都でしょう。

 では、関東のスタンダードはどこかといえば、実は群馬県なんです。日本一売れている味の素冷凍食品の「ギョーザ」も「大阪王将 羽根つき餃子」も群馬に工場がある。

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