死人に口なし!?平安時代にもあった悪質な架空請求事件に痛感する世の不条理 (3/4ページ)

Japaaan

兼信の違法行為は明らか。だが……

……以上は「三条家本北山抄裏文書(さんじょうけぼん ほくざんしょううらもんじょ)」の一つ「内蔵貴子解(くらの たかこげ)」の概略です。

裏文書(うらもんじょ)とは現代で言うウラ紙(リサイクル使用)のことで、当時は紙が絹よりも高価だったため、書類のウラも有効に活用しました。

また(げ)とは目下の者が目上の者に差し出す文書全般を指し、解状(げじょう)や解文(げぶみ)などとも呼ばれます。

当時、検非違使庁に寄せられた数多くの書類が、保存期限を過ぎて処分される際に紙がもったいないからとウラ紙に再利用され、今回はそれが検非違使別当(長官)である藤原公任(ふじわらの きんとう)の手に渡って儀式礼法書『北山集』が書かれたことで、事件が現代に伝わったのでした。

月岡芳年「月百姿」より、藤原公任。彼は貴子の訴えを、どのように裁いたのか。

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