「草なぎ剛VS東出昌大」よもやの直接対決!「不祥事・演技・将軍バトル」

日刊大衆

草なぎ剛、東出昌大
草なぎ剛、東出昌大

 コロナ禍の影響が、思わぬところで現れた。

 本来なら、2020年9月に公開予定だった司馬遼太郎の小説が原作の映画『峠 最後のサムライ』が21年6月公開に変更になり、2月14日スタートのNHK大河ドラマ青天を衝け』との「徳川慶喜対決」が行われることになりそうなのだ。

「どちらの作品も幕末が舞台で、物語の重要人物が徳川慶喜なんです。『峠』は東出昌大(33)、『青天』はSMAPの草なぎ剛(46)が、それぞれ慶喜を演じることになっています。役者の年齢には差がありますが、これは『青天』が明治以降も話が続くことや、メインで描かれる時代が少しズレていることが理由だと思われますね」(映画ライター=以下同)

『青天を衝け』の主人公は渋沢栄一(吉沢亮)だが、慶喜はオフィシャルに序盤の“もう一人の主人公”としていて、渋沢を軸とした武蔵国・血洗島村パートと、慶喜を軸とした江戸パートの二つで進行するほか、史実から考えて、明治以降も登場すると思われる。

 一方の『峠』は、慶喜の大政奉還後、戊辰戦争が勃発した1867年(慶応3年)が舞台。主人公は、東軍・西軍いずれにも属さず、武装中立を目指していた越後の小藩、長岡藩の家老・河井継之助となっている。

「河井継之助を演じるのは役所広司(65)。継之助の妻。おすがが松たか子(43)、先代藩主の牧野忠恭(雪堂)に仲代達矢(88)と、恐るべき豪華なメンツです。ちなみに、撮影は東出が不倫していた時期でしたが、長岡藩士・花輪求馬を演じたのは、(32)実兄である渡辺大(36)。東出はどんな気持ちで現場にいたのか……」

■東出は女、草なぎは酒のエピソードがシンクロ?

 東出は15年に杏と結婚していたが、その後20年1月に唐田えりか(23)との“3年ゲス不倫”が発覚。日本中を騒動に巻き込んだ結果、同年8月に、正式に離婚して現在に至る。

「スキャンダル発覚後、東出は20年1月23日の『スッキリ』(日本テレビ系)などで“浮気騒動は2度や3度ではない”と女癖の悪さを指摘されていましたが、徳川慶喜には“サイクリング中に美人に気を取られ看板に激突した”という逸話があります。側室に産ませた子どもも20人以上いるので、“かなりの好色家だったのでは”という声もありますね。ある意味、女性に弱いという点で、東出を思わせるところはありますね」

 ちなみに、草なぎの場合、09年に警察に公然わいせつ容疑で現行犯逮捕され、その後起訴猶予処分となっている。ただ、こちらは当時から批判の声は少なかった。

「“泥酔して全裸になって深夜の公園で一人騒いでいた”という、不祥事ではありますが悪質性が低いものだったことや、被害者がいなかったことが大きかった。当時の『サンケイスポーツ』は謝罪会見後の09年4月25日にアンケートを取りましたが、草なぎに同情的な回答が全体の92%を占めていましたね。こちらも、“慶喜は酒のせいで失敗した”という話があるので、ある意味マッチしているのではないでしょうか」

■「淡々」なのか「棒読み」なのか

 慶喜には26歳の頃、攘夷論について前日の会談での発言を撤回したと知って激怒し、酒を5杯茶碗であおって馬に乗り、刀を持ったまま宮邸に乗り込み「命は頂戴する。私も覚悟の上」と迫った、というエピソードがある。これは創作ではなく、11年5月に高知県で当時の様子を記した手紙の写しが発見されている。

「東出も草なぎも、内面にそうした“素質”があることにくわえて、ルックスも塩顔。東出の場合は若くて未熟な、草なぎの場合は聡明さが強調された、どちらも味わいのある慶喜が見れると思います。もっとも、演技方面では草なぎに圧倒的に軍配が上がるかもしれませんね……」

 東出は『日本アカデミー賞』を13年の『桐島、部活やめるってよ』では新人俳優賞、17年の『聖の青春』では優秀助演男優賞をそれぞれ獲得。18年には『寝ても覚めても』ほか4本もの映画で『第10回TAMA映画賞 最優秀男優賞』を受賞したりと、演技について一定の評価はあるものの、厳しい意見もある。

「基本的に東出の演技や語りは、淡々としているんですよ。これまで『桐島~』のように、役柄が“なんでもソツなくこなせるせいで無気力気味の学生”のように、キャラに合っていることが多かったので、バレるのも少なかった。しかし、不倫騒動で好感度が急落した結果“淡々としてるんじゃなくて、ただの棒読みじゃないか”といった辛辣な声も目立っている。今回の『峠』で挽回できるといいですね。時代劇作品は多く出ていますから、コツも分かっているでしょう」

■どちらも時代劇経験は豊富

 東出はこれまで、15年のNHK大河ドラマ『花燃ゆ』では幕末の重要人物・久坂玄瑞、映画は17年は『関ヶ原』で“裏切り者”として有名な武将・小早川秀秋、18年の『パンク侍、斬られて候』では度を越して真面目で融通の利かない江戸時代の架空の藩主などを演じている。

 一方の草なぎは、03年の『太閤記 サルと呼ばれた男』(フジテレビ系)では豊臣秀吉、04年には『徳川綱吉 イヌと呼ばれた男』(前同)で徳川綱吉を演じた経験があるほか、09年には映画『BALLAD 名もなき恋のうた』で、架空の戦国武将を演じた経験がある。

「演技力は、今年『ミッドナイトスワン』で『日本アカデミー賞 優秀主演男優賞』を受賞したほか、17年に『嘘の戦争』(フジテレビ系)で共演した際に市村正親(72)がメディアに“高倉健さん風なイメージ。俳優としてこれからもっともっと楽しみ”とコメントを寄せたり、竹内結子さん(享年40)が11年の『キネマ旬報』(キネマ旬報社)で“役を吸い込んじゃう”“何でも自分のものにしてしまえる”と、演技派俳優らが太鼓判を押すほどに演技力が高い。今回も、素晴らしい慶喜を見せてくれるのではないでしょうか」

 どちらも楽しみだが、演技力の点で草なぎが一歩リードした感のある慶喜戦争。はたして、決着はーー。

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