貪欲な知識欲と生命力!縄文時代の人々の知識や創造性の源流を探る (3/5ページ)
豊かな「食」をめざすことが脳トレ
縄文土器に見られる、力強さと芸術性にあふれた装飾は、彼らがただただ「採集して食う」だけの存在ではなく、たとえ煮炊き用の土器といえども、機能性だけでは飽き足らずついつい装飾してしまうような美意識を持っていたことを示しています。
あふれる知識欲と創造性――。多彩な味覚文化が、これらを支える大きな土台となったことは間違いないでしょう。
言うなれば、より豊かな「食」をめざしたことが、縄文人にとっては今で言う「脳トレ」のような効果をもたらしたのです。彼らは「食」に関する知識を貪欲に追求することで生物として進化し、進化することによって、さらに「食」をますます豊かなものにしていったのです。
縄文時代は「味の情報化時代」縄文時代の「雑食性」は、人類全般の運命にも大きく関わっています。
人類はサルから進化しましたが、現在のような人間になれたかも知れない種は、約30種いました。しかし、私たちの先祖であるホモ・サピエンス以外は絶滅しています。
絶滅の要因はさまざまですが、特にホモ・サピエンスの最大のライバルだったとされるネアンデルタール人が滅びた理由は、彼らが「雑食」ではなく「偏食」で、気候など急激な環境の変化に耐えられなかったからだと言われています。