菅内閣180日の真実「コロナ対策」「スマホ」「NHK受信料」政策マル秘通信簿
安倍晋三前首相の退陣を受けて“令和おじさん”こと菅義偉氏が首相に就任してから、180日がたつ。政権発足当初は各種世論調査で60%を超える支持率を誇るも、新型コロナ第3波への対応や相次ぐスキャンダルの影響で、今や30%台に落ち込んでしまった。
「自民党が今年9月末までに行われる衆院選の当落を予想したところ、50議席減という結果に。連続当選のベテラン議員でも劣勢という評価が下され、党内では“内閣への厳しい評価が影響した”と不満が出ています」(全国紙政治部記者)
菅首相は今後、国民の支持を取り戻すことができるのか。あるいは、さらに支持を失って退陣するのか。それを占うべく、この半年間の言動について、識者に採点を依頼した。その通信簿の中身は……。
まずは、国民の最大の関心事である新型コロナ対策から。元経産官僚の古賀茂明氏は、こう語る。
「危機感なんてありません。人口あたりのPCR検査数は、世界最低レベル。対策に追われる自治体の知事たちにせっつかれ、しかたなく政策を出しているようにしか見えません」
新型コロナ第3波の“引き金”となったといわれているのが、菅政権を支える二階俊博自民党幹事長肝いりの“Go Toキャンペーン”だ。感染収束を願う世論を軽視し、感染者数が増加傾向を見せても、キャンペーンは継続された。
「12月14日に、ようやく“Go To トラベル”の全国一時停止を表明しましたが、よりにもよってその夜に、二階幹事長らと銀座の高級ステーキ店で会食。その言い訳が“あいさつして失礼しようと思ったが、結果的に40分ほど残った”というもの。国民の目が一気に冷ややかになりましたね」(前出の政治部記者)
また、就任直後には“デジタル庁創設”を掲げ、ITに積極的な姿勢をアピール。コロナ対策として陽性者と接触したことを知らせる『COCOA』というスマホのアプリをお披露目するも……。
「この2月になって、陽性者と接触しても通知されない不具合が発表されました。昨年9月には不具合が報告されていたのに、なぜ放置していたのでしょうか」(ITジャーナリスト)
■“国民のために働く内閣”は実現されたのか
また、菅首相は就任時の所信表明演説で、「来年(21年)前半までにすべての国民に提供できる数量を確保する」と宣言した一般向けワクチン接種も、いまだ見通しが立っていない。
「ワクチンは感染防止の切り札であるとともに、菅政権にとって支持率回復の切り札でもあったはずです。昨年末から、総理はコロナ対策に本気で取り組みだしたんですが、すでに各国のワクチン争奪戦は激化。慌てて河野太郎行革大臣をワクチン担当大臣につけましたが、危機管理能力は限りなく0点に近い印象です」(全国紙政治部記者)
15年にわたって菅首相を取材してきた政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏は、その舞台裏を語る。
「感染対策が出遅れたのは、安倍前総理からバトンを渡され、政権を引き継ぐ間に“空白”の期間が生じてしまったからです。総理になったばかりの菅さんは当時、感染状況の落ち着いていたコロナ対策より、新政権としてアピールできる政策を優先したんでしょう」
では、アピールしたという数々の政策について見てみよう。発足時に掲げられた“国民のために働く内閣”は実現されたのだろうか。
菅首相は著書『政治家の覚悟』(文春新書)で、「携帯料金は絶対に四割下げる」と断言。政権の目玉政策になった。
「携帯大手3社はスマホを対象に、月額3000円を下回るプランを3月中に開始。総理の念願がかなったと言えるでしょう」(前出のITジャーナリスト)
ただ、漫画家のやくみつる氏は、こう語る。「スマホ料金を下げるというのは、露骨に若者に媚びたもの。私なんて、いまだにガラケーですから、なんら恩恵を受けていません」
また、菅首相は前出の同著で、NHK受信料も「二割値下げしたい」とも記している。
「2月26日に、受信料値下げを可能とするNHKの積立金制度導入を盛り込んだ放送法改正案が閣議決定され、国会に提出されました。こちらも実現しそうです」(全国紙政治部記者)
現在発売中の『週刊大衆』3月22日号では、これまでの菅首相の政策や言動を振り返り、今後の内閣の変化を分析している。