乃木坂46のバスラ「全曲披露」の中に多くの人の心を動かす「サプライズの数々」があった!【周年ライブの魅力再確認】

日刊大衆

西野七瀬
西野七瀬

 アイドルグループにおいて結成日やデビュー日は大切なもの。定期的に周年ライブを開催するグループ、開催しないグループがあるが、今回はあえてその両者に触れていきながら、それぞれの周年ライブのよさを再確認したいと思う。

 2012年2月22日にデビューした乃木坂46のBIRTHDAY LIVEは、18年を除いて「全曲披露」という形で行なわれており、昨年行なわれた8th YEAR BIRTHDAY LIVEは4日間で200曲が披露された。BIRTHDAY LIVEのもうひとつの特色は「心を動かすサプライズ」だろう。

 14年2月22日に横浜アリーナで行なわれた2nd YEAR BIRTHDAY LIVE。4thシングル『制服のマネキン』歌唱前の映像で、西野七瀬から「真夏、おかえり」「一緒に頑張ろう」というメッセージが送られる。曲が始まり、ビジョンに抜かれた秋元真夏は涙ぐんでいるように見えた。オーディションに合格したものの学業の都合で『制服のマネキン』から合流した秋元は、西野とぎくしゃくした関係が1年以上続いていたが、そのわだかまりが完全に解消された瞬間だ。18年11月11日の『乃木坂工事中』(テレビ東京)では、当時のことを秋元が「あんな感情になったことない」と言い、西野は「ああいう出来事ってさ、別に起こそうと思った訳でもないし、もちろん、そうなってしまったのは、自分が子供過ぎたんだなってことが原因なんだけど」と振り返った。話を戻し、このライブでは20分の休憩時間に入ると、ステージにヘッドフォンを付けた伊藤万理華が現れる。個人PVのみで歌われた『まりっか'17』を歌い始めたのだ。歌い終わって笑顔で走り帰るところを含めて万理華らしさにあふれた最高の時間だった。さらに、ライブの最後はOBの岩瀬佑美子と宮沢セイラがステージに登場して、メンバーと『人間という楽器』と『乃木坂の詩』を歌唱。卒業しても戻ってくることができる場所が乃木坂46なのだ。

■「誰がセンターに立つのか」

 16年の4th YEAR BIRTHDAY LIVE は、6月15、16日の深川麻衣卒業コンサートから始まった全国ツアーの千秋楽として、8月28日~30日に明治神宮野球場で行なわれた。

 最終日の30日の27曲目は『ハルジオンが咲く頃』。オリジナルのセンターである深川が卒業したばかりで、ファンは「誰がセンターに立つのか」固唾を呑んで見守っていると、姿を現したのは川後陽菜だった。乃木坂46加入当初、13歳で上京した川後は、深川に毎朝電車で学校まで送り届けてもらっていたという。優しさに包まれた川後は、深川への愛を隠さずに表現するようになる。川後が名付けた「聖母」は深川の魅力を象徴し、人気の上昇につながった。プレッシャーに押し潰されそうになっていた川後だが、生駒里奈の「味方しかいないから」という言葉に励まされて『ハルジオンが咲く頃』のセンターに立つと、会場はハルジオンを表わす黄色と白のサイリウムに包まれた。2人の関係を知るファンは川後のセンターを歓迎したのだ。

 2020年2月21日~24日にナゴヤドームで行なわれた8th YEAR BIRTHDAY LIVEの最終日に、白石麻衣松村沙友理による橋本奈々未の『ないものねだり』をはじめ、関係性のあるメンバーが卒業生のソロ曲を歌い継いでいくコーナーがあった。その最後に『強がる蕾』を歌うのは、深川麻衣と交わることがなかった4期生の賀喜遥香だった。

 賀喜は歌い出すと声が震え、涙が溢れ出してうまく歌えなくなってしまう。後半は持ち直すと、笑顔を見せて歌い切った。ひとつのドラマを観たような気持ちにさせるパフォーマンスを見せた賀喜は、「そんな機会をいただいた私は幸せ者だな」と感じたという。

 現在の乃木坂46にとってBIRTHDAY LIVEは、次世代にバトンを渡し、グループをアップデートさせていく場所にもなっているのだ。

(EX大衆2021年3月号「周年ライブの魅力再確認」乃木坂46)文●大貫真之介

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