加藤茶が語る志村けんのドリフ加入秘話

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加藤茶が語る志村けんのドリフ加入秘話

テリー 小野さんもとん平さんもいなくなって、それこそ去年は急に志村(けん)さんも‥‥。聞いた時はどんな気持ちだったんですか。

加藤 ショックだったよね、すごく。「うわぁ、いちばん大事な相方が亡くなった」っていうね。志村がいちばん俺と合ってたんで。何かやるんでもツーって言えばカーでやれてたから。志村が亡くなったのはすごい辛かったですね。

テリー 急すぎましたよね。

加藤 信じられなくて。長さん(いかりや長介)の時は最初からガンで、ヤバいって言われてたんで。

テリー 心の準備ができるよね。

加藤 最後のテレビ収録の時も、長さん、ガンですごい痩せてて、ヒゲを付けて出たからね。

テリー 志村さんのことは最初はどんなふうに聞いたんですか。

加藤 最初はね、昼間、俺のところに電話がかかってきたの。「加藤さん、志村さん大変です」って。それが病院に入って、あっという間に亡くなっちゃったからね。だからコロナって恐ろしい病気なんだなって、初めてわかったんだけど。

テリー そうですよね。

加藤 だから、やりたかったことが全部コロナに潰されたっていう。志村が亡くなって、外に出ると危ないっていうんで、俺も仲本(工事)もブータン(高木ブー)も「うちにいようぜ」って。それで1年間休んで。

テリー 荒井注さんが抜けて、ドリフに志村さんを入れようって言ったのは加藤さんですよね。

加藤 そうだね。ボーヤで入った時から不思議と志村とは気持ちが合ってて。ボーヤのくせに平気で俺のことを殴ってたからね。

テリー えーっ。

加藤 普通は先輩が相手だと手加減するじゃない。でも、志村は平気だったから。「あ、もしかしたら、こいつイケるな」と思って、長さんに言ったの。

テリー 才能を見抜いてたってことですね。

加藤 最初はね、荒井さんと同じぐらいの年の人を入れようと思ってたの。知ってるかな、バンドリーダーの豊岡豊って。この人が話がうまくて。普段、長さんとよく話してて、長さんの気持ちもわかってて、その人を入れようと思ってたらしいんだよ。でも俺は「せっかくだから、俺より下の者を入れてくれないか」って。そうするとまた何か生まれるかもしれないから。

テリー 若い中から選ばれたのが志村さん。

加藤 志村はネタのつくり方とか、つくってる時の雰囲気とか全部知ってたからね。だから「いちいち教えるんじゃなくて、知ってるヤツを入れたほうがいいんじゃない?」って長さんに言ったんだ。そしたら「わかった」って入れてくれたんですよね。

テリー ドリフがネタをつくってる時の現場の緊張感は有名ですもんね。

加藤 よく言われたのは、「笑いをつくる集団じゃないよね」って。とにかく稽古場に入ると、みんなしかめっ面でシーンとしてて、およそ笑いをつくる雰囲気じゃないから。よくその週のゲストが挨拶に来るんだけど、「あれ?」って言って、そーっと出ていっちゃう人がずいぶんいたの。

テリー 緊張感に耐えられなくてね。

加藤 だからよくあんな中で16年も生で「全員集合」をやってたなって。

テリー ほんとですね。でも、志村さんは加藤さんに感謝してるでしょうね。

加藤 直接言われたことはないけどね。あいつの自伝の中で「今自分があるのは、加藤さん、あなたがいたからですよ」と書いてくれたみたいだね。

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