どれが好きだっけ。ステイホーム期間に見失った感覚は? (1/2ページ)

マイナビウーマン

どれが好きだっけ。ステイホーム期間に見失った感覚は?
どれが好きだっけ。ステイホーム期間に見失った感覚は?

訪れる場所に合わせて、服を選ぶのが好きだった。

中華料理屋に行く時はチャイナシャツを着たし、クラブに行く時はシースルーの長袖トップスにキャミソールを合わせて、煙がもくもくの汚い居酒屋で飲む日はバケットハットを深めに被ってラフなオールインワンを着る。

場所に合う(と思う)服を考えて着ることで、自分が見えている世界の輪郭を触って確かめるような感覚もあったと思う。

そういう意味では、私の服選びは周囲の環境とともにあった。私一人のものではなく、場所から提示される“お題”に服で応えていくような、二人三脚の作業だったと言ってもいい。

メイクはあくまで“身だしなみ”程度の脇役。場所に合わせて服を選ぶのがとにかく楽しかったのだ。

■訪れる場所を失ったコーディネート迷子

しかし、そんな生活もかなわなくなった。

中華料理屋や立ち飲み屋に行く機会は激減し、クラブに行くことは一切なくなってしまった。街は眠りがちになり、それまでと同じように真夜中まで起きているのは、スーパーやコンビニといった「生活」だけ。

部屋が地続きになったような場所にしか行かないのだから、着るのは自ずと部屋着の延長線にある服ばかりになる。“身だしなみ”のメイクすらしなくなり、鏡を見るのも億劫になっていった。

何が着たいのか分からない。 そもそも、私が着たい服なんて最初からなかったんじゃないか。

自分自身で決めてきたという確固たる自信が揺らぎ、背骨がふにゃりと曲がって失意の泥に沈んでいく。

装いの参照先を失って、私はコーディネート迷子になった。

■内なる声を聴くように装った

外におそるおそる出掛けられるようになると、楽しい服を着る機会も増えてきた。しかし、それも束の間のこと。冬の到来とともに“おこもり”せざるを得なくなり、私はまた着たいのか着たくないのかも分からない服をぼんやりと着続ける。

ちょうどこのタイミングで人と暮らし始めたばかりだったから、パジャマのような恰好で一日中過ごすわけにいかない。けれど、愉快な服を毎日考えて着る元気もない。

「どれが好きだっけ。ステイホーム期間に見失った感覚は?」のページです。デイリーニュースオンラインは、女子などの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る