中村メイコ「最初に乗った飛行機は何ですか」って聞かれたら「戦闘機です」 (2/2ページ)
でも、その頃は大阪の劇場に通ってましたから怖かったですよ。私が歌ってる最中に、客席の後ろのほうに焼夷弾が落ちて燃えたりとか。
テリー わぁ。
中村 あと特攻隊の慰問がすごく多かったですね。というのは、もう明日死んじゃうことがわかってる兵隊さんたちは、美味しいものでもお色気でもなく、子どもに会いたがるんです。「この子たちの未来のために死ぬなら命は惜しくない」みたいな、自分に対する説得だったのかわからないですけど。
テリー あぁ、なるほど。
中村 それで、どこの特攻隊の基地もメイコちゃんをっていうご要望が多くて。だからよく雑誌のインタビューで「最初に乗った飛行機は何ですか」って聞かれたら「戦闘機です」って答えてましたよ。「お船は何ですか」「潜水艦です」とか。
テリー そうか、子どもだから乗っけてくれたんだ。ということは、ゼロ戦とかにも乗ったってことですか。
中村 乗りました。
テリー アハハハ。そりゃ、またすごい話だな。それが10歳ぐらいの時?
中村 いえ、10歳になってないですね。7歳か8歳。
テリー それで戦争が終わったら、焼け野原の東京に戻ってきますよね。空襲のなかった平穏な奈良から東京へ来たら、どんなふうに見えたんですか。
中村 なんて言ったらいいんでしょう。でも私、その前にドイツが戦争に負けた時の映画を見てるんですね、タイトルは忘れちゃいましたけど。
テリー それは記録映画みたいなもの?
中村 ええ。それと同じ風景だなって。「あ、ドイツみたいになっちゃった」って、なんとなくそんなふうに思ったことを覚えてますね。