なぜアメリカにはどこにでもリスがいるの?リス増殖に関しての知られざる歴史的背景 (2/4ページ)

カラパイア

1856年頃、ニューヨークシティでペットとして飼われていたリスが逃走、それを追うように次々とリスが逃走し、そのリスが繁殖をはじめ数百匹に膨れ上がりニューヨークの公園を占拠した。この様子をメディアが大々的に報じることで、リスの愛くるしい姿が人々の関心を高めた。

 その後、フィラデルフィアだけでなく、ニューヘイブンやボストンでもリスが公園で放たれ始めた。
 
 1870年代に入り、造園家のフレデリック・ロー・オムステッド氏の緑化運動に端を発して、アメリカではリスを増やすブームが起きた。1877年にニューヨークのセントラルパークで放たれた数匹のリスは、7年後には1500匹まで数を増やし、ボストン、ワシントン、シカゴなど全土に広がり始める。

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photo by Pixabay

 ベンソン氏によれば、リスを公園に放つということは、当時の「美しいものを街に増やそう」とする動きに当てはまり、なおかつ当時の「都市部に自然を採り入れ、旅行のできない労働者たちのために娯楽の場を設け、市民の心身の健康維持をする」という思想にも合致ていたという。

 「リスのえさやりは人間性を豊かにする行為とみなされ、奨励された」。ベンソン氏は語る。この動きに動物愛護活動家は喜び、ボーイスカウト創設にも携わった作家、アーネスト・トンプソン・シートン(シートン動物記の著者)も、「リスのえさやりは、人間の残虐性を癒す方法のひとつだ」として、奨励し、さらなる広がりを見せたのである。

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