一部が猿で一部が人間。サルとヒトを融合したキメラ胚を生み出し、19日間成長させることに成功 (2/4ページ)

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サル・ヒトの胚盤胞

 だがこの実験では胚盤胞をペトリ皿に移し、レーザーで「透明帯」というコーティングを取り除く。これはペトリ皿に着床させるための処理だ。さらに胚をひたす溶液にも手をくわえるなど、いくつか処置をほどこす。

 そして、25個のヒト幹細胞を注入。こうして出来上がるのが「EPS細胞(拡張多能性幹細胞)」だ。これは胚組織にも胚体外組織(胎盤やへその緒など、胚の発達を助ける組織)にも分化することができる。


・サル・ヒトのキメラ胚を19日生存させることに成功

 移植から1日後、ペトリ皿で着床したのは132個の胚のうち111個だったという。そのうち103個は受精から10日生存。しかし15~19日間生存できたのは3つだけだった。

 また9日目の時点で、ヒト細胞が維持されていたのは生存した細胞のうちの半分。13日目では3分の1だったという。

 だが、それらのヒト細胞は、「内部細胞塊」(胚盤胞の中で、胚などに成長する部分)と融合していた。生き残ったヒト細胞の数は、これまでの研究を大きく上回っているそうだ。
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