「アイドルの名曲」総選挙BEST30(4)松浦亜弥「桃色片想い」はソロアイドルの完成形 (2/4ページ)
節(ふし)を投げ捨てるような歌唱と、鋭利なダンス・ビートが華麗に融合していました」
最後に、80年代アイドルソングの屈指の名曲とされるのが、29位の荻野目洋子「六本木純情派」(86年)だ。作詞した売野雅勇氏が舞台裏を打ち明ける。
「洋楽カバーの『ダンシングヒーロー』でブレイクし、その次の『フラミンゴinパラダイス』で初めて書いてみた。そして代表曲の『六本木純情派』は曲が先にできていて、実はB面になるはずだった。でもマイナーな8ビートで、A面の候補だった曲より絶対にこっちのほうがいい。そう断言して引っくり返しました。次に詞をどうするか。荻野目ちゃんの事務所社長が『今、打ち合わせしている六本木を』と言い、僕が『純情』という言葉がひらめき、それにディレクターが『~派』と主張した。だからタイトルは3人の合作です。それが決まったら一気に詞が書けましたね」
黄金期の貴重な1コマだ。