「ハーフ美女」30年の系譜(1)加藤ローサが「ゼクシィ」商品イメージを爆上げ (1/2ページ)
今から50年前の1970年、アイドルグループ「ゴールデン・ハーフ」がデビューし、日本に〈ハーフ〉という概念が生まれた。そして令和の今、あらゆるジャンルで空前のブームとなるハーフ美女の進化系譜をたどる。
70年代にはどこか異質な扱いを受けていたハーフの女優たち。ここに圧倒的なインパクトで軌道を修正したのが宮沢りえだ。CMや写真集での人気も高いが、映画「ぼくらの七日間戦争」(88年)で見せた鮮烈な姿は、日本の映画界の貴重な財産になった。その後、実に3度も「日本アカデミー賞最優秀主演女優賞」を獲得したのは、実力の証明だ。
フランス人形のような顔立ちが同性にも支持された沢尻エリカは、何と言っても「パッチギ!」(05年)のリ・キョンジャ役が可憐だった。以来、映画でもドラマでも大役が続き、その集大成としてNHK大河ドラマ「麒麟がくる」にも抜擢されたが、薬物によって出番を失ったのは残念である。
見逃せないのは土屋アンナだ。深田恭子と組んだ「下妻物語」(04年)や主演の「さくらん」(07年)など、オンリーワンの境地をゆく。
大手広告代理店にしてもクライアントの企業にしても、ハーフ特有の「抜きん出たビジュアルとプロポーション」は、商品イメージを向上させる。この30年で言うならば、画期的だったのは加藤ローサが出演した「ゼクシィ」(04年)のCMだ。